KEF LS3/5a SignatureModel
¥75,000(1台、1994年頃?)
解説
1975年に発表されたLS3/5aをベースに、LS3/5、LS3/5aの設計者レイモンド・クックが監修して開発されたシグネチャー・モデル。
内蔵のユニットには、左右1対で厳密にスペックを管理し、ステレオペアとして誤差±0.5dB以下という厳しいテストを通過したもののみを採用しており、3kHzまでの中低域には、11cmのKEF
B110CタイプSP1228ユニットを、高域用にはT27SP1032トゥイーターを使用しています。
エンクロージャー内部を完全に密封しエアータイトとするためウーファーのエッジにはPVCシートをしようしており、ユニットをデカップリングし、シーリングを施しています。
ネットワーク部は厳選された26に及ぶ高品質パーツで構成されており、コンピューター・シミュレーションによりスピーカ一本一本に対してそれぞれ個別の調整を施し、システム全体の特性をBBCスペックの±0.25dB以内に収まるよう厳密に管理しています。
フロントバッフルではユニットの回りにフェルト材を施しキャビネットの振動による干渉を排除しています。
エンクロージャーにはピアノ材として有名な音響素材として優れた強度の高い12mm厚樺材を採用し、さらに接合部にブナ材を当て木として使用することで内部の強度を高めています。
また、外面はチーク材の板によるフィニッシュとなっており、自然の木目を活かした仕上げとなっています。
内部構造は、リアパネルを固定としておりキャビネット本体からネジ穴までエアータイトシールを張り込んでいます。また、スピーカーユニットからの背圧に対しては質量の高いポリウレタンフォームを敷き詰め、内部の共振を排除しています。
スピーカーターミナルは開口部を広くとり、バナナチップ端子の接続を始め、様々な高品質ケーブルへの対応を図っています。
また、バイワイヤリング端子を備え、バイアンプ駆動にも対応しています。
リアパネルにはレイモンド・クックのサインが刻印されたゴールド・プレートを添付しており、開発者自らの直接監修による特別なバージョンであることを示しています。
機種の定格
方式 | 2ウェイ・2スピーカー・密閉方式・ブックシェルフ型 |
使用ユニット | 低域用:11cmコーン型(B110C) 高域用:1.9cmドーム型(T27) |
周波数特性 | 70Hz~20kHz ±3dB 59Hz -6dB |
インピーダンス | 11Ω |
出力音圧レベル | 82.5dB/2.83Vrms/m(50Hz~20kHz) |
最大許容入力 | 30W |
内容積 | 5.5L |
外形寸法 | 幅190x高さ304x奥行162mm |
重量 | 5.0kg |