
KEF iQ9
¥189,280(2台1組、2005年8月発売)
解説
Qシリーズの最上位モデルのフロア型スピーカーシステム。
中高域には第7世代のUni Qドライバーである16.5cm同軸型スピーカーユニットを搭載しています。
Uni Qドライバーではツィーターの磁気回路にネオジウムマグネットを採用する事で小型化を実現しており、ウーファー部の音響芯に組み込むことで理想の点音源2ウェイユニットを実現しています。この構造によってツィーターとウーファー間の位相ズレが無くなり、さらにツィーターの拡散角が広がる事でリスニングエリアが拡大しています。
フレームにはアルミダイキャストフレームを採用しています。
同軸ユニットの低域部にはコーン型ウーファーを採用しています。
振動板には特性の安定したポリプロピレンを採用しており、チタンコートを施す事で高硬性を増しています。また、ボイスコイルには銅をコーティングしたアルミリボンを採用する事で磁束密度を改善し、さらにロングスローとした上でファラデーリングによって低歪化を実現し、低域の特性とレスポンスを改善しています。
同軸ユニットの高域部には1.9cmドーム型ツィーターを採用しています。
振動板にはアルミダイアフラムを採用しており、リファレンスシリーズでも採用された楕円形状とする事で、従来の27kHzの高域特性を40kHzまで改善しています。
低域には16.5cmコーン型ウーファーを2個搭載しています。
振動板にはマイラーインジェクテッドペーパーコーンを採用しており、より軽く硬性のある振動板とする事でレスポンスやタイミングを改善しています。また、ダストキャップには新形状を採用しており、中低域の拡散特性の改善を図っています。
各ユニットは防磁設計となっています。
ネットワーク部も改善されており、よりつながりの良い再生音を得ています。
エンクロージャーにはバスレフ方式を採用しています。
形状にはリファレンスシリーズのティアードロップデザインを継承しています。この流線型のデザインによって内部の平行面を無くしており、内部の反射が音響的に歪になって聞こえるのを抑えています。また、板材には分厚いMDFを使用し、内部に多くのブレーシングを施して強度を高める事で不要な共振を防いでいます。
トップドームはアルミダイキャスト製に改良されています。
前モデルと比べてより強度を持たせた構成とする事で音質改善を図っています。
バイワイヤリングやバイアンプ接続に対応したスピーカーターミナルを採用しています。
また、ジャンパーケーブルにはOFCケーブルを採用しています。
外観の仕上げはブラックアッシュ、ダークアップル、メープル、ウォルナットの4種類のバリエーションがありました。
機種の定格
方式 | 3ウェイ・3スピーカー・バスレフ方式・トールボーイ型・防磁設計 |
使用ユニット | 低域用:16.5cm(6-1/2in)コーン型x2 中高域用:16.5cm同軸型 中域用:16.5cm(6-1/2in)コーン型 高域用:1.9cm(3/4in)ドーム型 |
周波数特性 | 38Hz~40kHz |
インピーダンス | 8Ω |
出力音圧レベル | 91dB/2.83V/m |
最大出力音圧レベル | 113dB |
クロスオーバー周波数 | 250Hz、2.8kHz |
推奨アンプ出力 | 15W~200W |
外形寸法 | 幅220x高さ942x奥行327mm(W8.7xH37xD12.9in) |
重量 | 16.6kg(36.6lbs) |