オーディオの足跡

PR:ヤフオク!で中古オーディオを検索

Model8Tiの画像
 解説 

Model8Tの改良型として開発されたステレオパワーアンプ。

J.R.D.C.ではコヒレンスプリアンプの開発にあたってジェンセン社の新開発ワインディング技術による超精密インプットトランスが採用されました。これがきっかけとなってアップグレードが決まったようです。

電源部は特殊構造、低磁束密度の新設計トロイダルトランスを6061ハードアルミ削り出しの円筒に2機収納し、完璧に密封しています。また、パワーコンデンサーも計640,000μFと大容量搭載しています。
この電源部はジュラルミン削り出しのブリッジにカップリングし、前後のインナーシャーシによって強固にサポートするリジット構造となっています。

アンプ回路はディファレンシャルモードバランス回路で動作させています。
また、電源もModel9Tiと同様にアンプ回路自体で電流パワーサプライノイズをキャンセルしています。

トランスインピーダンスアンプ技術を全段に応用しており、音域の拡大、スピードの高速化に伴うセトルタイムの短縮、全音域にわたる低歪率を得られています。さらにシンプル化も実現しています。

各チャンネルには20個のクラスA動作インテリジェントアンプを使用しており、高速性能を高めるとともにハイパワーを得ています。インテリジェントアンプは超高性能SGT社製オーディオ用インテリジェントアンプを採用しています。
このアンプデバイスはA級動作で非常にコンパクトな回路を実現しており、超高速、超低歪となっています。また、ディスクリート回路と比較してシグナルパスは何百分の一に短縮されており、ネガティブフィードバックの弊害が消去されています。実際に32種類のトーンを持った測定器にでこの回路を測定した結果、IM歪が測定可能のレベルを超えて低下したことが確認されています。
また、入力信号はRF侵入を防ぐべくトランスによって180kHzに制限されていますが、アンプ回路自体は5MHzのバンドウィズを持っており、非常に優れた高速性能を実現しています。

ドライバーステージは表面実装基板に納められており、各素子間の距離を飛躍的に短縮しています。
また、このドライバーステージにジェンセン社製の超精密インプットトランスを搭載しています。このトランスは入力が0.5Hz~180kHzまでフラットに通過させる非常に優れた特性を持っており、有害な完全にRFノイズを効果的にシャットアウトしています。

シャーシは6061航空機グレードのハードアルミブロックコンポーネントによって構成されており、一つ一つがNC切削機によって宇宙産業用の製造向上で製造されています。
ヒートシンクはシャーシ一体で共鳴を完全に抑えるため、フィン厚を黄金比に配置した設計となっています

アンプ回路はウォームアップ時間を短縮するために消費電力を抑えながらスタンバイ状態が保たれる設計となっています。
バイアス電流についてはインテリジェントアンプ自体が高精度モニターで検知し、外部温度に関係なく一定の温度とバイアス電流を保証し、常に最良の状態でクラスA動作をすることを可能にしています。
また、万一異常を検知した場合にはブレーカー機能が働いて機器の安全を守ります。

機種の定格
型式 ステレオパワーアンプ
定格出力 250W+250W(8Ω、Continuous RMS watts)
400W+400W(4Ω)
600W+600W(2Ω)
パワーバンドウィズ 0.1Hz~160kHz -3dB
THD and noize 0.06%未満(オーディオ帯域内)
ダンピングファクター 100以上(20Hz~20kHz、8Ω)
出力電流 50A(連続)
100A(ピーク)
ゲイン(オーバーオール)/感度 26dB/141mV、32dB/71mV、切替式
入力インピーダンス single ended:50kΩ、300Ω、切替式
balanced:100kΩ、600Ω、切替式
CMRR 75dB以上(20Hz~20kHz)
Absolute phase 切替式(バックパネル)
Input mute 切替式(バックパネル)
出力 2系統、バインディングポスト
消費電力 100W(スタンバイ)
300W(operating)
外形寸法 幅445x高さ285x奥行560mm
重量 41kg