Jeff Rowland Model10
¥1,300,000(税別、1999年7月発売)
解説
最新のテクノロジーと強固なシャーシ構造、強力電源を採用したステレオパワーアンプ。
出力段はバランスブリッジ回路構成を採用しており、コモンモードパワーサプライエラーを排除し、各出力デバインスの残留ノンリニアリティ成分をキャンセルしています。
独自のバスバーによる電力配送方法やワイヤリング技術を採用することで出力段におけるリニアリティを工場させています。
パワーステージには優れた特性を持つパワーデバイスを採用しています。
このデバイスは1個で68W(4Ω)、38W(8Ω)の連続平均出力を誇り、ピーク出力は135Wという能力を持っています。また、115dBものゲインを持っているためドライブ段にアンプモジュール等が不要となり、シグナルパスを極端に短くすることができます。
また、このデバイスは高調波歪が0.03%(30W)と少ないだけでなく混変調歪が0.004%(60Hz:7kHz=4:1、SMPTE)と少ないなどの特長も持ち、しかも高スルーレート(19V/μs)でゲイン帯域幅が8MHzと広いにも関わらず、ノイズレベルが2μV(代表値)という優れた性能を持っています。
Model10では1シャーシあたり厳選した12個のパワーデバイスを使用しています。
外部からの有害な電磁波の影響を排除するため、シグナル経路の短縮化や各ステージのレイアウトの合理化、密閉シャーシなどを採用しています。
また、インプット信号にのって混入する高周波を押さえるためにアクティブトランスを搭載しています。このトランスはジェンセン社ビルウィットロックとの共同開発によるもので、今までのパッシブトランスと同様の働きを行い、ラジオ波の混入を防ぐことでクリーンな入力信号を得ることができます。
電源部には軍用機器や医療機器に採用されている最高グレードのPFC(パファー・ファクター・コレクション)機能付き第二世代超高速スイッチング電源を採用しています。
PFCモジュールはマイクロプロセッサーコントロールによって電源への入力電流を電圧と同相で取り入れます。そして、電源の電流波形を完全なサイン波に構築し、パワーファクターはほぼ100%に保持し、機器内部及びACラインに電源周波数の高調波成分を出さないクリーン電源となっています。
このPFCの後、DC-DCコンバーター(600Wx2)によってアンプ駆動の電源に変換されます。このコンバーターはゼロクロス電圧、ゼロクロス電流でスイッチングするためにスイッチングノイズが微少で、50万サイクル超高速スイッチングにより超高効率となっています。また、瞬間的に大電流を供給する場合にも出力電圧は降下せず、正確に電流を供給できます。
電源部を別筺体に収めた構造を採用しており、電源回路からアンプ回路に悪影響が及ぶのを防いでいます。
シャーシにはジェフローランド伝統の航空機グレードハードアルミ切削加工を採用しています。このシャーシは新設計によって剛性を高めています。
機種の定格
型式 | ステレオパワーアンプ |
入力端子 | アンバランス(RCA):1系統 バランス(XLR):1系統 ※リアパネルのスイッチにて切替 |
出力端子 | スピーカー端子:各チャンネル1系統 |
出力 | 280W+280W(4Ω) 150W+150W(8Ω) |
ゲイン | 26dB、32dB(選択可能) |
消費電力 | 5W(スタンバイ) 60W(アイドル) 650W(最大) |
外形寸法 | 本体:幅445x高さ97x奥行335mm 電源部:幅445x高さ97x奥行319mm |
重量 | 本体:13.5kg 電源部:13.7kg |