JBL L19
¥56,000(1台、1978年発売)
解説
スタジオモニターのポリシーに基づいて開発されたピーカーシステム。
低域には20cmコーン型ウーファー116Aを搭載しています。
コーン紙には最適な質量とコンプライアンスをもった素材を採用しており、低域特性にゆとりを持たせ低歪率を実現しています。また、コーン紙を駆動するボイスコイルには5cm径銅リボン線エッジワイズ巻きのものを採用しており、径を大きくすることで歪の低減を図るとともに、大入力時の耐熱効果にも配慮がされています。さらに、フレームにはアルミダイキャストフレームを採用することで共振を低減しています。
磁気回路にはアルニコVマグネットを採用しており、ポールピースやトッププレート、ギャップなどにも精密加工したものを用いた高品質な構成となっています。
高域には3.6cmコーン型ダイレクトラジエーターLE26を搭載しています。
15,000ガウスの高磁束密度を持つ磁気回路によって1.6cm径ボイスコイルを駆動し、過渡特性を向上させています。また、指向特性を改善するためにコーン及びセンタードームの直径をできるだけ小さく設計してあります。
LE26では、コーン外周はゆるやかな勾配をつけた硬質素材で覆われており、ユニットとバッフル板とが一体となるように取り付けられています。これにより有害な反射を取り除き、位相歪を効果的に除去しています。
ネットワーク部はJBLの技術を駆使して設計されており、位相の補正やインピーダンス特性の平坦化が図られています。
また、低損失インダクターや高耐圧コンデンサー、抵抗器などの高級パーツ類を採用することで低歪率化を図っています。
エンクロージャーの背面部に連続可変型レベルコントロールを搭載しており、高域のレベルコントロールが行えます。
エンクロージャーには19mm厚高密度パーチクルボードを採用しています。また、内部には適切な吸音材をつめることで定在波を吸収しています。
外観はウォルナット仕上げが施されています。
入力端子には接触抵抗の少ない新型ターミナルを採用しています。
機種の定格
方式 | 2ウェイ・2スピーカー・バスレフ方式・ブックシェルフ型 |
使用ユニット | 低域用:20cmコーン型(116A) 高域用:3.6cmコーン型(LE26) |
許容入力 | 35W(連続プログラム) |
インピーダンス | 8Ω |
クロスオーバー周波数 | 2.5Hz |
出力音圧レベル | 87dB(新JIS) |
外形寸法 | 幅330x高さ533x奥行251mm |
重量 | 13kg(梱包時) |