JBL 4425
250,000(1台、1985年発売)
¥225,000(1台、1987年頃)
¥210,000(1台、1988年頃)
¥150,000(1台、1998年頃)
解説
4430で培ったテクノロジーをミディアムサイズに凝縮したスピーカーシステム。
低域には30cmコーン型ウーファーである2214Hを搭載しています。
振動板はパルプベースに独自のコーティング強化材アクアプラスを塗布した構造となっており、剛性を高め内部損失をより大きくしています。また、ボイスコイルには76mmφの大口径銅リボン線エッジワイズ巻きボイスコイルを採用しています。
磁気回路にはSFG(シンメトリー・フィールド・ジオメトリー)磁気回路を採用しています。この磁気回路はボイスコイル・ギャップ部に対称の磁界を作ることで第2次高調波歪をを低減しており、さらにポールピースに巻かれたフラックス・スタビライジング・リングで相互変調歪を低減しています。
高域にはバイ・ラジアルホーン2342とドライバー2416Hを用いたホーン型ユニットを搭載しています。
ドライバーユニット2416Hはダイヤモンドエッジ構造のチタンダイアフラムと純アルミ線エッジワイズ巻ボイスコイルを採用したドライバーユニットです。
高剛性、高耐久性の素材であるチタンを用いることで高い比弾性率と適度な内部損失を得ており、ピストンモーションを拡大してワイドレンジ化を実現しています。また、エッジ部に日本の折紙細工にヒントを得たダイヤモンド構造のエッジパターンを採用しており、補強リブを組み合わせた構造によって高い重力の加速度にも耐えるとともに逆共振や分割振動の発生を抑えています。
ボイスコイルには軽量で導電率に優れた純アルミニウムリボン線をエッジワイズ巻にしています。断面積が大きなアルミリボン線を採用することで磁力線を切る数が多くなり、磁気効率を抑止、音への変換効率を向上しています。さらにこのボイスコリウをハイトランジェントでスムーズでリニアな動作特性にするため、ポールピースを銅メッキにしています。ポールピース上でメッキされた銅のショートニングによってボイスコイルの直流抵抗も低下し、ダンピングも改善しています。さらに高域でのインピーダンスもコントロールし、高域のレスポンスをより優れたものにしています。
バイ・ラジアルホーン2342は様々なデータのコンピューター解析に基づいて能率の低下なく使用帯域の全体にわたって均一な思考特性を保持できるように設計されています。これにより水平100゜x垂直100゜の定指向特性を広帯域にわたって確保しています。しかもホーン特有のカラーレーションを抑えつつ1.2kHzまで平均した指向性パターンを確保しています。
2ウェイでありながら中域と高域のパワーレスポンスを独立してコントロールすることが可能です。
ネットワーク部の回路構成や素子、レイアウト、ワイヤリングなどの一つ一つに吟味が加えられており、回路の完成度を高めています。
エンクロージャーはバスレフ方式を採用しています。
機種の定格
方式 | 2ウェイ・2スピーカー・バスレフ方式・ブックシェルフ型 |
使用ユニット | 低域用:30cmコーン型(2214H) 高域用:ホーン型(2416H+2342) |
周波数特性 | 40Hz~16kHz ±3dB |
指向性(-6dB、1.25kHz~16kHz) | 100゜x100゜ |
インピーダンス | 8Ω |
出力音圧レベル | 91dB/W/m |
許容入力 | 200W(連続プログラム) |
ピーク入力 | 1kW(≦10ms) |
クロスオーバー周波数 | 1.2kHz |
エンクロージャー容積 | 54リットル |
外形寸法 | 幅406x高さ635x奥行375mm |
重量 | 26kg |