JBL 4338
¥650,000(1台、2004年10月発売)
解説
新開発の大型ホーンを組み合わせたスタジオモニタースピーカーシステム。
低域には38cmコーン型ウーファーである1500FEを搭載しています。
このユニットはProject K2 S9800のために開発されたウーファー1500ALをベースにしたもので、スタジオモニターに求められるリニアリティや振幅特性を追求して開発されました。
振動板には自然乾燥によるプレミアム・ピュアパルプコーンを採用しており、高いパワーハンドリングを発揮する100mm径の高密度ロングボイスコイルや、軽量・低損失のEPDMフォームラバーロールエッジを使用しています。また、ボイスコイルを直接空冷するJBL独自の便テッドギャップクーリング機構を装備することで連続ハイパワー時の熱ダレを防止し、優れたダイナミックレンジを保持しています。
中域にはドライバーユニット435Alを用いたホーン型ミッドレンジを搭載しています。
435Alは7.5cmアルミダイアフラムを用いたコンプレッションドライバーで、軽量アルミリボン線ボイスコイルや高効率ネオジウムマグネット磁気回路を採用することで、高域まで十分に伸びた帯域バランスと自然な再生能力を得ています。
ホーン部にはスタジオモニターシリーズ最大の開口面積を誇るSonoGlass製コンスタントカバーレージ・バイラジアルホーンを新開発して採用しています。このホーンはフロントバッフル面の横幅いっぱいに収められた大型ホーンで、スタジオモニターの伝統を継承しつつ進化した高密度な再生能力を獲得しています。
高域にはドライバーユニット045Tiを用いたホーン型ツィーターを搭載しています。
045Tiは2.5cmコンプレッションドライバーで振動板にはエッジ一体成型ピュアチタンダイアフラムを採用し、軽量アルミリボン線ボイスコイルやネオジウムマグネットの磁気回路を採用しています。これにより40kHzを超える超高域再生を可能にしています。
このドライバーユニットを高剛性SonoGlass製ホーン&ベゼルに組み込むことで帯域の拡張を実現し、安定した超高域再生を実現しています。
ネットワーク部には2ウェイ+スーパーツィーター形式の3ウェイネットワークを採用しており、大型ホーン・ドライバーとウーファーの持ち味を引き出した設計となっています。
パーツ類はHF回路内のすべてのコンデンサに高品質ポリプロピレンフィルムコンデンサ、LF回路には極太銅線による低損失空芯コイルを採用しており、音質を重視したものを厳選して採用しています。
さらにパーツやネットワーク回路の配置にも注意を払っており、電気的・磁気的な相互干渉を最小化しています。
HF/UHFドライバーの独立したレベル調整が可能な連続可変型アッテネーターボリュームを搭載しています。
エンクロージャーにはバスレフ方式を採用しています。また、板材には25mm厚の高剛性MDF材を採用しており、さらにウーファーバッフルには19mm厚MDFボードを追加することで重量級ユニットを強固に保持しています。
ユニットレイアウトは3つのユニットの中心とバッフル面の中心を揃え、鉛直線上に配置したインラインレイアウトを採用しています。
外観はスタジオモニターシリーズ伝統のウォルナット天然木仕上げが施されています。
バイワイヤリング接続とパッシブバイアンプ駆動に対応しています。
機種の定格
方式 | 3ウェイ・3スピーカー・バスレフ方式・フロア型 |
ユニット | 低域用:38cmコーン型(1500FE) 中域用:ホーン型(7.5cmドライバー 435Al) 高域用:ホーン型(2.5cmドライバー 045Ti) |
再生周波数帯域 | 35Hz~40kHz -6dB |
インピーダンス | 8Ω |
許容入力 | 300W(RMS) |
出力音圧レベル | 93dB/2.83V/m |
クロスオーバー周波数 | 750Hz、9kHz |
外形寸法 | 幅549x高さ921x奥行375mm |
重量 | 63.4kg |