JBL 4318
¥150,000(1台、2004年発売)
¥175,000(1台、2007年改定)
解説
4312Dに採用された最新鋭ユニットと、スタジオモニターのフラッグシップモデル4348の技術を融合し、4312シリーズを超えるコントロールモニターの頂点を目指して開発されたスピーカーシステム。
低域には30cmコーン型ウーファーである2213Ndを搭載しています。
このユニットは2213Hをリニューアルしたもので、最新の設計メソッドを投入することでレスポンスの向上と低歪化を実現しています。
振動板にはアクアプラスコーティングが施されたコーン紙を採用しています。
磁気回路にはJBL独自のN.D.D.(ネオジウムディファレンシャルドライブ)方式を採用しており、強力なネオジウムリングマグネットを2枚のトッププレートでサンドイッチし、2つのボイスコイルを配置してコーン紙を駆動しています。デュアルポールピースや、デュアルボイスコイルによるコーン紙のプッシュプル駆動によって正確なピストンモーションを生み出し、高いリニアリティと歪巻の無い音質を実現しています。
フレーム部には新デザインのアルミダイキャスト一体成型エアロダイナミックフレームを採用しており、8本の支柱がコーン紙の前後運動に伴う反作用をしっかりと受け止めることで駆動ロスを最小限に抑えています。また、コーン紙の前後運動を利用して磁気回路を強制空冷する独自のベンテッドギャップ・クーリング機構を採用しており、磁気回路の温度上昇を抑えることで連続大出力時においても熱だれが発生せず、安定したモニタリングが可能です。
中域には12.5cmコーン型ミッドレンジである105Hを搭載しています。
振動板に採用されたパルプコーンは表面に高分子ポリマーをコーティングすることで歪を低減しています。また、磁気回路には25mmボイスコイルと大型フェライトマグネットを採用することで優れたダイナミックレンジを獲得しています。
フレームにもバスケットデザインを一新したアルミダイキャストフレームを採用しており、背圧の影響を最小限に抑えています。
高域には2.5cmハードドーム型ツィーターである054Ti-1を搭載しています。
振動板にはピュアチタンダイアフラムを採用しています。さらに、4348にも使用されている高比重・高剛性SonoGlass製ショートホーンを組み合わせることで音響エネルギーバランスと指向性を適切にコントロールしています。また、ユニット前面に装備したフェーズプラグによって位相特性を整え、よりフラットで低歪な特性を実現しています。
磁気回路にはネオジウムマグネットを採用しています。
ネットワーク部では、従来の4312シリーズではウーファーをフルレンジ接続していましたが、4318においては-6dB/octローパスフィルターを使用することでウーファーの受持帯域を制限し、再生能力に余裕をもたせることで超低音域まで伸びた高いレスポンスを実現しています。
回路には太径ゲージ空芯コイルやポリプロピレンフィルムコンデンサーなどの高品位パーツを採用しています。また、大電流を扱う低域用ネットワーク回路とデリケートな中高域ネットワーク回路を分離独立させて配置することで、電気的・磁気的な相互干渉による音質への影響を排除しています。
中域及び高域の独立したレベル調整が可能な連続可変型アッテネーターボリュームを搭載しています。
エンクロージャーにはバスレフ方式を採用しています。
ユニットレイアウトはバッフルの中心線上にユニットの中心を揃えて配置するインラインレイアウトを採用しており、回折効果を高めたスラント式ピクチャーフレームと組み合わせることで音像定位と音場再現性を高めています。
板材は25mm厚のMDF材をフロントバッフルに使用しており、各部の補強とブレーシングによって剛性を強化しています。
バイワイヤリングやパッシブバイアンプ駆動にも対応しています。
機種の定格
方式 | 3ウェイ・3スピーカー・バスレフ方式・ブックシェルフ型 |
ユニット等 | 低域用:30cmコーン型(2213Nd) 中域用:12.5cmコーン型(105H) 高域用:ドーム型(054Ti) |
周波数特性 | 50Hz~40kHz -6dB |
出力音圧レベル | 92dB/2.83V/m |
インピーダンス | 6Ω |
許容入力 | 100W(RMS) |
クロスオーバー周波数 | 850Hz、4.7kHz |
外形寸法 | 幅362x高さ597x奥行289mm(グリル含む) |
重量 | 19.5kg |