
JBL SA640
¥440,000(1980年頃)
解説
JBLのオリジナル技術であるT型サーキットを採用したステレオパワーアンプ。
JBL独自の回路技術であるT型サーキットを採用しています。
この方式はトランジスタアンプの黎明期にJBLが開発したもので、本質的に直線性を持ち、基本性能に優れたピュアコンプリメンタリー構成のシンメトリカルな回路となっています。SA640ではこの方式を採用しつつ最新デバイスを用いることでさらなる音質改善を図っています。
出力段には3段ダーリントン・ピュアコンプリメンタリー・プッシュプル構成のT型サーキットを採用しています。
また、NF回路のサミングポイントをパッシブ素子で構成することで、大入力に対してもリニアリティの良い安定した動作を実現しています。
その他、初段に採用した高速デバイスをはじめとする全てのパーツに最新・高品質なものを用いることで音質や特性を改善しています。
電源部にはレギュレーションの優れた大型EIトランスと40,000μFの大容量コンデンサーを採用しており、超低域の過渡的信号が入力されても安定した音を実現しています。
また、このコンデンサーはコンピューター用に開発された高精度のものを使用しており、スペックに表れない音質や特性を改善しています。
両サイドに大型ヒートシンクを備えることでパワートランジスタの発熱を効果的に放散しています。
また、電源ON時プリアンプからのショックノイズを防ぐディレイ回路を兼ねた温度保護回路を採用しており、出力には付加回路を追加せず音質や特性を高めています。
精密金属被膜抵抗や高精度電源コンデンサーをはじめプリント基板にいたるまで音質を重視したものを厳選して採用しています。
機種の定格
型式 | ステレオパワーアンプ |
実効出力(連続正弦波入力、THD 0.06%) | 100W+100W(8Ω) |
全高調波歪率(実効出力時) | 0.06%(8Ω) |
出力帯域幅 | 0.16Hz~200kHz(ダイナミック型出力) 0.16Hz~190kHz(静電型出力) |
入力感度(1kHz)/入力インピーダンス | 1.05Vrms/8kΩ以上 |
SN比(20Hz~20kHz、ショートサーキット) | 100dB |
チャンネルセパレーション(10kHz) | 70dB |
電源 | AC100V、50Hz/60Hz |
定格消費電力 | 200W |
外形寸法 | 幅432x高さ140x奥行342mm |
重量 | 19kg |