解説　

A660の改良型にあたるプリメインアンプ。

PM660はAudioVideo誌主催の'82HI-FI GRAND PRIXを受賞しました。

HICC(瞬時電流供給能力)を重視した設計が施されています。
PM660では、非常に短い時間の低インピーダンス負荷に大しては作動せず、スピーカー制御に必要とする充分な電流が供給できる独自のプロテクションサーキットと大容量のパワートランジスタを採用しており、60AものHICCが確保されています。これにより、入力信号によって刻々と変化するスピーカーのインピーダンスにも対応しています。

動的出力を向上させるため、大型の電源トランスと大容量パワートランジスタ8個を採用しています。

浅いNFBと可能な限りの広帯域化を追求しており、オープンループ特性の向上を図るためにインバーテッドダーリントン接続をパワー段に導入しています。こうして得た極めてリニアなオープンループ特性によってNFBは一般のものに比べて数100分の1以下に抑えることに成功しており、大幅に歪を低減しています。

70μVの高感度MCアンプを搭載しています。
また、カートリッジ容量負荷の切換えはMM4ポジションが設定されています。

メインダイレクトスイッチを搭載しており、トーン回路をジャンプしてフォノアンプをパワーアンプに直結させることができます。

機種の定格

型式	プリメインアンプ
出力	90W+90W(8Ω)
入力感度/インピーダンス	Phono MM:2.2mV/47kΩ Phono MC:70μV/100Ω Tuner、Aux、Tape:135mV/25kΩ
Phono最大許容入力(1kHz)	MM:220mV MC:5mV
カートリッジ容量負荷切換え	Normal、+50pF、+100pF、+200pF
トーンコントロール	Bass:±12dB(50Hz) Treble:±12dB(10kHz)
フィルター特性	High cut:6kHz、-3dB、2次ベッセルフィルター Subsonic cut:15Hz、-3dB、2次ベッセルフィルター
テープコピー方式	Tape(1→2、2→1)
消費電力	235W
外形寸法	幅440x高さ122x奥行360mm
重量	12.5kg