
harman/kardon hk825
¥125,000(1983年頃)
解説
サイテーションシリーズの技術を継承し、等特性の向上と広帯域・低歪を追求したプリアンプ。
フォノイコライザー回路にはデュアルRIAAイコライゼーション回路を搭載しています。
この回路はNF型とCR型の長所を組み合わせた構成となっており、最初にCR型で完全なRIAA特性カーブを得たのち、NF型で同一特性で浅いNFBをかけ、最終的なRIAA特性を得ています。これにより音質、S/N比、ダイナミックレンジの3つの要素をクリアしながら一般のNF型に比べて過渡特性が向上しています。
サイテーションシリーズと同様の回路を用いたノンNFB構成のMCヘッドアンプを採用しています。
さらに、コレクタ・ベース間容量キャンセラー機能をもたせる事でより透明な音質を得ています。
120V/μsのハイスルーレートを実現しており、デジタルソースへの対応を図っています。
徹底して信号経路の短縮化を図っており、信号線の往復、ハンダやラッピングでの異なる金属間の結線を極力排除しています。
hk825では信号線をパターン内に組み入れ、リード線類を皆無にしています。また、MCヘッドアンプの切換はプッシュプル型ソレノイドリレーによってオン/オフする設計となっており、接点にはセルフクリーニング方式のものを採用しています。
ターンオーバー周波数が切替可能なトーンコントロールを装備しています。
機種の定格
型式 | コントロールアンプ |
周波数特性 | 0.1Hz~180kHz +0 -3dB(Aux、0.5V出力時) |
方形波立ち上がり時間 | 1.8μs |
方形波チルト | 3%以下(20Hz) |
入力感度/インピーダンス(1kHz、1V出力) | Phono MC:120μV/56Ω Phono MM:2.2mV/47kΩ Aux:135mV/22kΩ |
Phono端子最大入力(1kHz、THD0.05%) | Phono MC:12mV Phono MM:220mV |
最大出力レベル/インピーダンス | 8V/330Ω |
トーンコントロール | ターンオーバー周波数 Bass:200Hz、400Hz Treble:2kHz、6kHz 変化範囲:±10dB(Bass、Trebleとも) |
消費電力 | 25W |
外形寸法 | 幅443x高さ103x奥行351mm(突起部を含む) |
重量 | 6.0kg |