
Hafler XL-280
¥170,000(1990年代前半頃)
解説
SWDT法を駆使して開発されたステレオパワーアンプ。
XL-280はSWDT法(ストレート・ワイヤー・ディファレンシャル・テスト)を用いて設計されています。
この方法は、理想のアンプでは入力と出力の間にはゲイン以外の差が存在しないという単純な論理に基づくもので、出力信号から入力信号を差し引いて何らかの信号音が再生されるなら、アンプ自身に歪や付帯音の原因が存在するという比較テストです。
回路構成は、初段は位相の変化の無いFETによるダブル差動プッシュプル回路で構成されています。2段目はカレントミラー負荷とすることで高域特性を改善し歪を低減しています。
そして、出力段ではMOS-FETを採用しており、通常の2倍近い低インピーダンス駆動能力によって一般のアンプでは過負荷になってしまうような低インピーダンス入力のスピーカーにも対応しています。MOS-FETは真空管と同じ電圧制御のため、高い音楽的表現力を得ています。
電源部はトランスを除き左右完全独立コンストラクションとなっており、セパレーションを高めるとともに電源の供給能力を改善しています。
また、大容量コンデンサーを搭載することで優れた低域特性を達成しています。
入出力コネクターには金メッキ端子を採用しています。
BTL接続によるモノラルハイパワーアンプとしても使用できます。
機種の定格
型式 | ステレオパワーアンプ |
定格出力 | 145W+145W(8Ω、THD 0.5%以下) |
連続出力 | 200W+200W(4Ω) 400W(8Ω、BTL接続時) |
周波数特性 | 10Hz~50kHz ±0.1dB 0.1Hz~500kHz ±3dB |
SN比 | 100dB以上(145W、8Ω) |
入力インピーダンス | 47kΩ |
ダンピングファクター | 300(1kHz、8Ω) 250(10kHz、8Ω) |
外形寸法 | 幅432x高さ135x奥行250mm |
重量 | 13.5kg |