Hafler DH-110
価格不明(1981年頃)
¥170,000(1990年代前半頃)
解説
ハフラーのアンプ技術を結集して完成させたプリアンプ。
回路はフルコンプリメンタリー・プッシュプル回路による全段ディスクリート構成となっています。
また、電源部にはレギュレーションに優れ全帯域にわたって低インピーダンスを誇る低電圧電源回路を搭載しています。
アース回路にはセパレートグランドバス方式を採用しています。
この方式では、パワーサプライ系、左チャンネル信号系、右チャンネル信号系、シールド系とアース回路を大きく4系統に分類し、各アースパターンでライン・インピーダンスを充分に低くする事によってチャンネル相互間の干渉を無くし、優れたトランジェント特性と広帯域にわたる優れたフルパワーバンドワイズ特性を獲得しています。
フォノ入力部は入力インピーダンス及び入力容量を最適値に選定できる設計となっており、あらゆるカートリッジに対応しています。
保護回路には専用ICとFETスイッチを用いた無接点式ディレイド・ターンオン・ミューティング回路を採用しており、電源ON/OFF時の不快なショックノイズも防止しています。
MCカートリッジにも対応するため、専用のMCヘッドアンプDH-112が組み込み型のオプションとして販売されました。
DH-110にはキットモデルもありました。
このキットは回路基板は計測器を必要としないよう検査/調整済みとなっており、アッセンブリーマニュアルに従って作業を進めることで簡単に組立てが可能でした。
機種の定格
型式 | コントロールアンプ |
<イコライザーアンプ部> | |
定格出力レベル | 3Vrms(8Hz~105kHz) |
最大出力レベル | 12Vrms(20Hz~20kHz) |
全高調波歪率 | 0.0006%以下(1kHz、3Vrms) |
周波数特性 | 20Hz~20kHz +0 -0.25dB |
RIAA偏差 | 30Hz~15kHz +0 -0.1dB |
フルパワーバンドワイズ | 4Hz~210kHz -6dB |
入力感度 | 12.5mV(IHF3.7規格) |
最大許容入力 | 300mV(1kHz) 3V(20kHz) |
利得 | 34dB(1kHz) |
入力インピーダンス | 47kΩ/30pF 補償コンデンサーセット時(Phono1:150pF、Phono2:250pF) |
S/N比 | 87dB(IHF3.12規格) |
スルーレイト | 12V/μsec |
<ラインアンプ部> | |
定格出力レベル | 3Vrms(4Hz~210kHz) |
最大出力レベル | 14Vrms(20Hz~20kHz) |
全高調波歪率 | 0.001%以下(20Hz~20kHz) |
周波数特性 | 20Hz~20kHz +0 -0.1dB |
フルパワーバンドワイズ | 2Hz~420kHz -6dB |
入力感度 | 50mV(IHF3.7規格) |
最大許容入力 | 14Vrms(1kHz、Volume-20dB、IHF3.8規格) |
利得 | 20dB ±1dB |
入力インピーダンス | 25kΩ以上 |
S/N比 | 90dB(IHF3.12規格) |
スルーレイト | 12V/μsec |
ライズタイム | 2.5μsec/10Vp-p(Phono入力→ライン出力) |
クロストーク | 72dB以上 |
チャンネルセパレーション | 82dB以上(1kHz) 52dB以上(20kHz) |
最大残留ノイズ (入力1kΩショート、Volume max) |
350μV(聴感補正無し) 95μV(IHF-A) |
トーンコントロール | Bass:±17dB(20Hz、バリアブルターンオーバー) Treble:±17dB(20kHz、ターンオーバー5kHz) |
フィルターレスポンス | -3dB(25Hz)、-6dB(15Hz)、-12dB(8.2Hz)、-25dB(3Hz) |
フィルターカットオフ | 25Hz、-12dB/oct |
<総合> | |
ACアウトレット | パワースイッチ連動:3系統 パワースイッチ非連動:1系統 |
電源 | AC100V/120V/200V/220V/240V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 3.5W |
外形寸法 | 幅483x高さ76x奥行216mm(ラックマウントキャップ装着時) |
重量 | 4.58kg |
別売 | MCヘッドアンプ DH-112(内部組込型) |