
FOSTEX UP-203
¥8,600(1個、1972年頃)
¥9,500(1個、1974年頃)
¥10,000(1個、1976年頃)
解説
歪の少ない自然な音を目指したUPシリーズの20cmコーン型フルレンジスピーカーユニット。
振動板にはSM(Synthetic Material)コーンを採用しています。
SMコーンは振動板としての必要条件を兼ね備えるコーン紙としてフォステクスが新たに開発した複合成形コーンです。一般の通常コーン紙では剛性を上げると内部損失が大きく下がり、反対に内部損失を充分に持たせると剛性が極端に下がる傾向にありましたが、複合成形コーンでは充分な剛性を持たせるパルプ系素材と内部損失を大きくする特殊材料とを使用し、従来のコーン紙成形法と異なる特殊な方法によって仕上げることで歪を低減し、より理想的な特性を実現しています。
コーン紙の中心部には金属材料を最適曲率半径でドーム型に成形した高域用ラジエーターを搭載しています。このラジエーターは10kHz以上の帯域を受け持っており、指向特性が大幅に改善され、自然な高域再生を実現しています。
UPシリーズの一部ではこのラジエーターにチタン材を使用しています(どのユニットかは分かりませんでした。)
ボイスコイルには、直径が大きく巻幅の狭いアルミリボンのエッジワイズ・コイルを採用しています。
このボイスコイルには最高230℃までの温度上昇に耐える特殊耐熱処理が施されています。
磁気回路には、従来のFE・SRシリーズよりマグネットサイズの大きなドーナツ型フェライトマグネットを使用しており、性能の向上を経っています。
フレームにはダイカストフレームを採用しています。
機種の定格
方式 | コーン型フルレンジユニット |
口径 | 20cm(8") |
インピーダンス | 8Ω |
最低共振周波数(fo) | 40Hz ±8Hz |
再生周波数帯域 | fo~20kHz |
出力音圧レベル | 91dB/W/1m |
入力 | 40W(ミュージックパワー) |
空隙磁束密度 | 11,000gauss |
総磁束 | 150,000maxwell |
実効振動半径(a) | 8.7cm |
振動系の等価質量(mo) | 18.5g |
スピーカーのQ(Qo) | 0.5 0.55(1976年カタログ記載) |
マグネット重量 | 1.1kg |
総重量 | 3.9kg |