FORTE AUDIO F6
¥480,000(1991年11月発売)
解説
出力素子にIGBTを採用したステレオパワーアンプ。
IGBT(Insulated-Gate Bipolar Transistor)は、フォルテが世界で初めてパワーアンプ用として応用した半導体出力デバイスで、バイポーラトランジスタとMOS-FET双方のメリットを兼ね備えています。この素子を組み込むことにより、MOS-FETならではの高い入力インピーダンスと広帯域、バイポーラトランジスタの低出力インピーダンスと高電流供給能力を獲得しています。
このIGBTをパワーアンプに応用する事で、オーバーオールNFBを使用せずに高いリニアリティを獲得しています。
初段は、定電流ソース・バイアス・カスコード接続によって常に一定の電圧で安定動作するJ-FETで構成したクラスA設計となっています。
また、出力段のIGBTは、AB級ながらA級並のハイカレントなバイアス電流を流しておくことで、より一層の安定化を図っています。
電源部にはカスタムメイドのトロイダルトランスを搭載しています。
回路コンストラクションにはデュアルモノコンストラクションを採用しており、電源部のハイカレント整流ブリッジダイオードと大容量キャパシター以降の左右のオーディオ回路を完全に独立させています。
バランス入力端子を搭載しています。
金接点の多用や、金属被膜抵抗、銀マイカ・キャパシターなどを採用し、さらなる高音質化を図っています。
機種の定格
型式 | ステレオパワーアンプ |
定格出力(20Hz~20kHz) | 150W+150W(8Ω) |
入力インピーダンス | 40kΩ(バランス、アンバランス) |
ゲイン | 28dB(1kHz) |
歪率(定格出力時) | 0.1%以下 |
周波数特性 | 3Hz~100kHz -3dB |
残留ノイズ | 300μV以下 |
ダンピングファクター | 400 |
スルーレート | 50V/μsec |
電流供給能力 | 連続16A ピーク:50A |
保護機構 | 自然空冷式 過熱時内部温度検出にて自動シャットダウン |
消費電力 | 160W |
外形寸法 | 幅435x高さ175x奥行255mm |
重量 | 13kg |