
JMlab VEGA
¥450,000(1台、1992年頃)
解説
ユートピアの設計思想をそのままミディアムサイズのフォルムにまとめたスピーカーシステム。
スピーカーユニットの振動板にはポリケブラー振動板を採用しており、同一素材を用いる事で音色の統一を図っています。
ポリケブラー振動板はケブラー繊維を2枚のシートに組み上げ、その間に中空の細かな粒状樹脂であるマイクロスフェアを挟んだサンドイッチ構造となっています。これにより剛性と軽量性の両立を図っています。
低域には26cmコーン型ウーファーを搭載しています。
ボイスコイルにはダブルボイスコイル巻により耐入力を改善しています。
中域には13cmコーン型ミッドレンジを搭載しています。
円錐型ディフューザーを採用する事で放射音波の均質化を図っています。
高域には2.8cm逆ドーム型ツィーターを搭載しています。
ネットワーク部は低音域と中音域を200Hzという比較的低いポイントで、中音域と高音域を3kHzで繋いでおり、ユニットの完成を高める事で、全帯域にわたって良好な一体感と位相特性を実現しています。
また、ユートピアと同等のグレードのポリプロピレンコンデンサーやインダクターを採用し、配線材にも大口径銅線を用いるなど厳選したパーツを採用しています。
エンクロージャーにはバスレフ方式を採用しています。
ツィーターとミッドレンジは独立した高密度バッフル板にマウントする事で混変調歪の無いクリアな中高音域を得ています。また、バッフル面にスロットを設ける事で音波回折を防ぎ、より正確なステレオ音像の再現を可能にしています。
板材は25mm厚MDF材を30mm厚の板材と合わせ、合計55mm厚の構造となっています。さらに各コーナーをより硬質なアニグレウッドにて補強し、総合的な強度を得ると共に入念なラウンド処理を施す事で不要な反射音を排除しています。
バイワイヤリング接続に対応しています。
機種の定格
型式 | 3ウェイ・3スピーカー・バスレフ方式・フロア型 |
使用ユニット | 低域用:26cmコーン型 中域用:13cmコーン型 高域用:2.8cm逆ドーム型 |
周波数特性 | 35Hz~22kHz -3dB(軸上) 35Hz~19kHz -3dB(30゜範囲) |
公称インピーダンス | 6Ω |
最大入力 | 連続:150W ミュージック:200W |
出力音圧レベル | 92dB/W/m |
クロスオーバー周波数 | 200Hz/3kHz、-18dB/oct |
入力端子 | バイワイヤリング接続対応 バナナプラグ仕様 |
外形寸法 | 幅330x高さ1,000x奥行412mm |
重量 | 46kg |