Fidelity-Research FR-7
¥55,000(1978年7月発売)
解説
音楽再生用カートリッジとして入念に設計されたシェル一体型MCカートリッジ。
発電コイルに巻枠を使わない完全空芯コイルを2マグネット4極型の磁気回路に組み込んだ構造を採用しています。
コイルには左右チャンネル16ターンずつ巻かれたものを採用しており、カンチレバーが直接結合されています。また、振動モードから考えて最も実効質量の小さくなる位置に空芯コイルをセットすることで、振動子の実効質量を小さくしています。
また、発電コイルには純銀線を採用しており、銅線の場合に比べて発電効率を7%上昇させています。
FR-7にはプッシュプル発電方式を採用しており、電気変換効率を高め、出力電圧だけでなく出力電力を大きくしています。
また、プッシュプル発電によって打消電圧が無くなり、位相特性やクロストーク特性も向上しています。
カートリッジユニットを強固に保持できるようシェル本体の平面部は極力少なくしてあります。また、発電コイルの引き出し線は最短にし、太い線をハンダすることで、シェルリード線の不安を解消しています。
カートリッジ本体はアルミブロック削り出しの台座にすえつけられています。
FR-7fの内部ユニットへの交換が可能でした。
機種の定格
型式 | MC型カートリッジ |
出力電圧 | 0.2mV(5cm/sec.、45゜) |
出力電力 | 2x10-8W(5cm/sec.45゜) |
針圧 | 2g(2g~2.5g) |
コイルインピーダンス | 2Ω |
負荷インピーダンス | 3Ω |
再生周波数範囲 | 20Hz~45kHz |
チャンネルバランス | 1dB(1kHz) |
チャンネルセパレーション | 28dB(1kHz) |
コンプライアンス | 6x10-6cm/dyne(100Hz、20℃) |
針先 | 0.3x3milラインコンタクト・ソリッド・ダイヤ針 |
自重 | 30g |
交換針 | 内部ユニット交換(¥38,000) |
別売 | FR-7fの内部ユニットへの交換(¥54,000) |