オーディオの足跡

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213-4πの画像
 解説 

4πリボントゥイーターを搭載したフロア型スピーカーシステム。

高域には15x300mmのリボン型トゥイーターである4πリボン・トゥイーターを搭載しています。
このユニットは実際の部屋の中で問題となる高域損失を防ぐために設計されたもので、約4kHz以上の吸音ロスを補うためにリング状の無指向性リボン・トゥイーターとなっています。振動板は6ミクロン厚のアルミダイアフラムで超軽量となっており、しかも平面ではないため高剛性も実現しています。
このユニットは単に指向性が広いだけでなく、パルス応答に優れ、耐入力もリボン型の常識を打破して高く、強靭な構造を実現しています。さらにホーン状のフランジを採用することで上下方向の指向性も改善しており4π(自由空間)テクノロジーを象徴するユニークな形状となっています。

低域には20cmコーン型ウーファーを2個搭載しています。
中低域では部屋の音響反射がスピーカー本来の性能や音質を損ないます。これを改善するため、エラックはその影響をコンピューターで解析し、床と天井からの有害な反射を防ぐ手法を確立しています。
213-4πでは相互の距離と高さ関係を最適化したダブルウーファー方式を採用しており、反射波をキャンセルし合うことで上下方向の指向性を制限しています。各ユニットは独立のリアバスレフチャンバーに収容されており、それぞれ800Hz、4kHzまでを受け持つスタガードロス方式となっています。

中域には3.7cmソフトドーム型スコーカーを搭載しています。
このユニットと上側のウーファーには下側のウーファーに対してタイムディレイがかけられています。これによって中高域の波面を遅らせることで指向主軸をわずかに上へ向け、リスニングポイントの高さに合わせています。これはバッフル面を後方へ傾けたような効果と全く同じものをエレクトロニクスで作り出したもので、下側ウーファーとの位相関係を精密にアジャストしています。

スピーカーユニットだけでカバーしきれない部屋の影響を排除するため、ネットワーク部にエラック独自のタイムディレイ・クロスオーバーネットワークを採用しています。
このネットワークによってミリセコンド単位で時間軸を整合して反射波をキャンセルしており、低域から高域まで均一にコントロールされた定指向性を保つ4ウェイユニットが広帯域なシングルユニットのように動作するように設計しています。

エンクロージャーにはブラック半光沢仕上げが施されています。
また、受注生産モデルとして木目仕上げのバージョンもありました。

機種の定格
方式 4ウェイ・4スピーカー・バスレフ方式・トールボーイ型
使用ユニット 低域用:20cmコーン型x2
中域用:3.7cmドーム型
高域用:1.5x30cmリボン型(無指向性)
クロスオーバー周波数 750Hz、800Hz、4kHz
周波数特性 26Hz~35kHz
インピーダンス
最大入力 170W
出力音圧レベル 84dB/W/m
外形寸法 幅250x高さ1,000x奥行315mm
重量 28kg