DYNACO Stereo-400
1972年発売
Stereo-400MA:¥319,800(1976年頃)
Stereo-400:¥289,500(1976年頃)
解説
大型電源トランスを採用したハイパワーステレオパワーアンプ。
出力メーターを搭載したStereo-400MAとメーターを搭載していないStereo-400の2種類がありました。
回路構成は、インピーダンスマッチングのためエミッターフォロワー回路と、メイン部の差動増幅全段直結OCL完全コンプリメンタリー回路、スピーカーやアンプ保護のためのプロテクション回路となっています。
また、ドライバ段に裸特性に優れた素子を用いるとともに、低出力時は出力段をA級動作させ、大出力時にはAB級動作させることで、低出力時におけるノッチ歪を追放しています。
2500cm2もある大型ヒートシンクを採用することで、出力トランジスターの温度上昇を防いでおり、さらにICを用いたDynabias回路を搭載することで温度補償を行っています。
スピーカー保護回路には、パワーリミッターの一種であるダイナガード回路とスピーカー保護ヒューズ、出力に直流電圧を検出するとリレーが働いてスピーカーをアンプから切り離す純電子式直流検出回路の3段構成となっています。
ダイナガード回路では、スピーカー保護のための可変ダイナミックパワーリミッターでスピーカー許容入力に応じて20、40、80、120W、off(最大出力)が選択できます。
また、アンプ保護回路には、出力トランジスタのための電圧電流検出保護回路、異常発熱からトランジスタを守るサーマルセンサー、AC電源ラインに設けたサーキットブレーカ、DC電源ライン用保護ヒューズを採用しています。
Stereo-400MAに搭載された出力メーターには、瞬間応答性の優れたメーターを出力に直結しており、4段感度切換スイッチによって正確な読取りを可能にしています。
機種の定格
型式 | ステレオパワーアンプ |
実効出力 | 両ch駆動:300W+300W(20Hz~20kHz、4Ω負荷) 200W+200W(20Hz~20kHz、8Ω負荷) モノラル時:600W(20Hz~20kHz、8Ω負荷) |
高調波歪率 | 0.25%以下(20Hz~20kHz、両ch駆動、定格出力時) |
混変調歪率 | 0.1%(両ch駆動、8Ω) |
出力帯域幅 | 5Hz~35kHz(100W出力時、8Ω負荷) |
周波数特性(1W出力時、8Ω負荷) | 8Hz~50kHz +0 -1dB 10Hz~50kHz +0 -1dB(Stereo-400、1974年カタログ記載) |
入力感度 | 1.6V(定格出力時) |
入力インピーダンス | 50kΩ |
SN比 | 100dB以上(定格出力時、8μV-入力ショート) 106dB以上(定格出力時、Stereo-400、1974年カタログ記載) |
波形立ち上がり時間 | 8V/μS |
スルーレイト | 20V/μs(Stereo-400、1974年カタログ記載) |
フィルター | 50Hz、-12dB/oct 15kHz、-12dB/oct |
付属機構 | 出力メーター(4段階感度切換え、Stereo-400MAのみ) 入力レベルコントロール ダイナガード(パワーリミッター) |
電源 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 120W(最小) 1,100W(最大) |
外形寸法 | 幅432x高さ178x奥行356mm |
重量 | 25kg 30kg(Stereo-400、1974年カタログ記載) |
別売 | ファンキット FAN-1(¥14,500) 出力メーターキット MC-4(¥34,500) モノラルコンバージョン MBI-400(¥14,500) |