DIATONE DA-F15/DA-F15S
DA-F15:¥60,000(1978年頃)
DA-F15S:¥59,000(1979年頃)
解説
クォーツPLLシンセサイザ方式を採用したFMチューナー。
クォーツPLLシンセサイザ方式を採用しており、発振子として精度の高いクリスタル(6.4MHz)を分周期により1/64とした100kHzの基本信号によって、局部発振周波数を制御しています。これにより、76~90MHzの間を100kHzおきに正確に同調・ロックでき、さらに局部発振器の周波数制度は±3kHz(-10~+60℃)という高い精度を実現しています。
この方式では、常に放送局の周波数にロックしているので、歪特性、セパレーション特性なども常に最適値が得られます。
ロック・インジケーターを採用しており、3つの発光ダイオードの点灯により局部発振器のフリーランニング周波数がどちらにずれているか一目で確認できます。
IF段の選択度はNarrowとWideの切換式とし、それぞれ独立した2ブロック構成としています。
選択度Narrowでは2素子のセラミックフィルター4個の構成となり高選択度チューナーに、またWideでは4極+6極位相直線形LCフィルターの構成となり高S/N、低歪チューナーとなります。
4極+6極位相直線形フィルターの採用により低歪化を図っています。
また、新設計のディスクリトランス、PLL MPX ICを採用し、高調波歪率を改善するとともに、S/N、ステレオセパレーション、温度安定度の向上を図っています。
フロントエンド部は、厳選された雑音指数の低いデュアルゲート・MOS FET、精密5連バリコン、バランスドミキサー等の採用により、安定度を向上させています。
エア・チェック発振器(キャリブレータ)を内蔵しています。
ラックマウント用キャリングハンドルを装備したDA-F15と、キャリングハンドルを装備していないDA-F15Sの2種類がありました。
機種の定格
型式 | FMステレオチューナー | ||||
実用感度 | 1.8μV(10.3dBf) | ||||
実効選択度(±400kHz) | Wide:45dB Narrow:75dB |
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キャプチャーレシオ | Wide:0.8dB Narrow:1.3dB |
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S/N比(stereo) | Wide:77dB Narrow:73dB |
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イメージ妨害比 | 110dB | ||||
IF妨害比 | 110dB | ||||
スプリアス妨害比 | 100dB | ||||
AM抑圧比 | Wide:65dB Narrow:55dB |
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全高調波歪率(stereo、1kHz) | Wide:0.08% Narrow:0.25% |
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ステレオセパレーション |
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キャリアリーク抑圧比 | 65dB | ||||
周波数特性 | 30Hz~15kHz +0.5 -1.0dB | ||||
出力レベル/インピーダンス | 0~500mV/5kΩ | ||||
外形寸法 | DA-F15:幅480x高さ108x奥行356mm DA-F15S:幅424x高さ108x奥行345mm |
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重量 | DA-F15:6.8kg DA-F15S:6.8kg |