オーディオの足跡

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2S-208の画像
 解説 

1961年(昭和36年)にNHKと共同で開発された中型モニタースピーカーシステム。

NHK指定名称R205の音質監視用スピーカーとして中、小スタジオのモニタースピーカーをはじめ、オーディション用、トークバック用として広い用途に使われました。

低域には20cmコーン型ウーファーであるPW-201を搭載し、高域には5cmコーン型トゥイーターであるTW-501を搭載しています。
PW-201の振動系はクロスオーバー周波数2kHz以上で高域が減衰するメカニカル・フィルターとなっており、ネットワークを使用せずに高域を減衰することで音質の向上を図っています。

2S-208ではユニットは1つの金属シャーシにマウントされています。こうすることでユニット化することで干渉歪を抑えるとともに、バッフル板の厚さによる空洞効果を無くしています。
また、バスレフエンクロージャーでの使用を想定して設計する事で、キャビネットを含めた総合特性を優れたものにしています。

エンクロージャーは2S-305と同様に前面の外角にラウンド形状を採用しており、音響的回折現象による中高音域への影響を抑えるとともに機械的強度を高めています。
外観は樺合板仕上げとなっています。

1台1台に無響室における測定データが添付されていました。

600Ωのマッチングトランス付もありました。

機種の定格
方式 2ウェイ・2スピーカー・バスレフ方式・フロア型
ユニット等構成 低域用:20cmコーン型(PW-201)
高域用:5cmコーン型(TW-501)
ネットワーク:4μF MPコンデンサー
再生周波数帯域 60Hz~15kHz ±5dB
入力インピーダンス 16Ω(600Ω)
クロスオーバー周波数 2kHz
定格入力 10W
最大入力 20W
ネットワーク 高域用:6dB/oct
出力音圧レベル 94dB/W(新JIS)
100dB/VA
外形寸法 幅530x高さ700x奥行315mm
重量 20kg
22kg(1979年頃のカタログ記載)