オーディオの足跡

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DS-70Cの画像
 解説 

33cmハニカムコーン型ウーファーを大型バスレフエンクロージャーに組み込んだフロア型スピーカーシステム。

低域にはハニカムコーン振動板を用いた33cmコーン型ウーファーを搭載しています。
ハニカム・コーンは、アルミニウムの薄箔で出来た蜂の巣状のハニカム・コアの両面をGFRP(Glass Fiber Reinforced Plastics:ガラス繊維強化プラスチック)の薄膜で挟んだ構造体となっています。このため、空気層が振動板全体の90%前後を占めることになり、高い剛性と軽量さを両立させています。
磁気回路にはDS-35Bで採用された低歪磁気回路を採用しています。この磁気回路は、冶金工学的なアプローチによって開発された磁化特性の直線性が優れている特殊な磁性合金材料を、磁極空隙近傍部に装着した構造となっています。これによって磁気回路から発生する駆動系の非直線歪を従来のスピーカーに比べて約1/10(-20dB)以下に改善しています。

中域には新設計の12cmコーン型スコーカーを搭載しています。
このユニットでは、コーン紙の素材に根本的な検討を加えることで軽量化を図るとともに、センターキャップに適度な制動をかけることで、従来抑えるのが困難だった付帯雑音を排除しています。
また、バスレフ方式にマッチするように上部な成型を施すとともに、低歪磁気回路やダイカストフレームを採用することで歪の低減を図っています。

高域には4cmセミドーム型トゥイーターを搭載しています。
ダイアフラムには軽くて剛性の高いGFRPをコニカルドーム形状で採用しており、ピストン振動域を伸ばすことでハイエンドまでスムーズな周波数特性を実現しています。

ネットワーク部の低歪化を図るため、物理的テストとヒアリングテストを繰り返し行い、さらにコイルやコンデンサーの素材から巻線、回路構成に至るまで検討がされています。
DS-70Cではラミネートコアを使用することで直流抵抗に十分な配慮を施したL素子と、音質的に吟味されたメタライズド・ポリエステルフィルム・コンデンサーを使用しており、全帯域で低歪化を図っています。

中域と高域にそれぞれ4ポジション切換式のレベルコントロールを搭載しています。

フロントバッフルには左右対称レイアウトを採用しており、スコーカーとトゥイーターをバッフル板の中心線より内側に寄せたレイアウトにすることで音像定位を改善しています。
エンクロージャーには新設計のバスレフ方式を採用しており、バスレフダクトのポートの位置をスコーカーと同じ高さにすることで床面からの影響を受けにくくしています。また、長方形のポートを斜めに仕切ったツイン・トライアングル・ダクトを採用しており、定在波の発生を防ぐことでポート鳴きを排除しています。

機種の定格
方式 3ウェイ・3スピーカー・バスレフ方式・フロア型
使用ユニット 低域用:33cmコーン型
中域用:12cmコーン型
高域用:4cmセミドーム型
定格インピーダンス
再生周波数帯域 25Hz~20kHz
出力音圧レベル 92dB/W
クロスオーバー周波数 500Hz、5kHz
最大入力 80W(EIAJ)
レベルコントロール 中域:4ポジション(500Hz~5kHz)
高域:4ポジション(5kHz~20kHz)
外形寸法 幅470x高さ930x奥行397mm
重量 49kg