DIATONE DS-500
¥92,000(2台1組、1988年3月発売)
解説
液晶ポリマー振動板を採用したヒストリーシリーズの2ウェイスピーカーシステム。
低域と高域の両方の振動板に、新素材であるL.C.P.(Liquid Crystal Polymer)を採用し、等音速2ウェイとしています。
L.C.P.は、ある刺激を与えるとポリマーがいっせいに配向し剛性を高める自己補強効果を持っており、金属にも匹敵する非弾性を持っています。また、高分子材であるため、理想に近い大きな内部損失をあわせもっています。
この優れた素材を振動板として使用するため、ダイヤトーンではポリマーを高速で射出して成型する射出成型法を採用しており、ポリマーが均一に配向されることで剛性が増し、さらに超薄肉成型となるため比弾性率も向上しています。
低域には18cmコーン型ウーファーを搭載しています。
このユニットは、フレームからの不要輻射を抑えるため、フレーム幅を小さくし、さらにボルトを排除しています。
高域には2.5cmドーム型トゥイーターを搭載しています。
トゥイーターユニットでは、振動板とボイスコイルを一体化するダイヤトーン独自のD.U.D.構造を採用することでハイスピード化を図っています。また、磁気回路は不要振動を抑えたD.M.構造としており、高剛性化を図っています。
フレーム部は面積を小さくすると同時にボルトを廃止し、不要輻射を抑えています。
各ユニットはキャンセルマグネットを用いた防磁設計となっています。
ネットワーク部のコイルには無酸素銅を使用しています。また、結線方法はハンダを一切使わない圧着ワイヤリング方式を採用しており、伝送純度を高めています。
エンクロージャーのフロントバッフルには、優れた減衰特性と美しい響きを持ちピアノにも使用されているスプルース材のランバーコアを採用しています。また、分散共振型とすることで剛性を高めるとともに、バッフル4辺全てをラウンドさせた4サイドラウンドバッフルとすることで、音の回折効果による不要輻射を抑えています。
別売でヒストリーシリーズ専用のスピーカースタンドがありました。
このスタンドは、音場が自然に広がるように設計されています。また、床とのセッティングをベストに保つアジャスターも装備しています。
機種の定格
方式 | 2ウェイ・2スピーカー・密閉方式・ブックシェルフ型・防磁設計(EIAJ) |
使用ユニット | 低域用:18cmコーン型 高域用:2.5cmドーム型 |
公称インピーダンス | 6Ω |
再生周波数帯域 | 42Hz~30kHz |
出力音圧レベル | 88dB/W/m |
最大入力 | 180W(EIAJ) |
クロスオーバー周波数 | 2kHz |
外形寸法 | 幅230x高さ401x奥行242mm |
重量 | 10.0kg |
別売:スピーカースタンド DK-500(2台1組、¥30,000) | |
最大外形寸法 | 幅300(230)x高さ460x奥行290(213)mm |
重量 | 4.5kg |