DIATONE DS-27B
¥33,000(1台、1981年発売)
解説
2ウェイの音質を追求したブックシェルフ型スピーカーシステム。
低域には25cmコーン型ウーファーを搭載しています。
コーン紙には二重漉きコーンを採用しており、独自の技術を用いて周辺部にのみ厚みを持たせて高密度成型した構造にすることで軽さを失わずに強度を増し、ピストンモーション帯域を拡大しています。また、センターキャップを軽くて剛性の高い特殊アルミ合金とすることによって密度感の高い中音域を得ています。
さらに、ボイスコイルには特殊合成ゴム製のダンプリングを装着し、メカニカルフィルターの働きをさせることでクロスオーバー周波数付近の特性を改善しています。
フレームには十分な肉厚と構造を持つダイカストフレームを採用しており、固有振動を除去することによって解像度を高めています。
高域には5cmコーン型トゥイーターを搭載しています。
センターキャップに軽量で硬質なチタンを採用しており、高音域での分割振動を抑制することでよりフラットな特性を得ています。また、振動板背面のチャンバー容積を大きくし、共振周波数を600Hzに設定することでクロスオーバー周波数付近での指向性を改善しています。さらに、オリフィス構造を持ったサブフレームを設置することで共振をコントロールし、明るい高音域を得ています。
フレームには強固なダイカストフレームを採用しています。
各ユニットのボイスコイルには耐熱性のものを採用しており、大入力時の発熱にも耐え、耐入力性を向上させています。
ネットワーク回路の低歪化を図るため、各素子の特性から全体の構造に至るまで吟味されています。
コンデンサーやコイルは、それぞれ交流、直流抵抗を極力抑えて低歪設計されたものを使用しています。さらに、ラグ板端子を採用することによってワイヤリングによる素子間の直流抵抗を現象し、歪や色づけを排除しています。
高域には2ポジション切換式のレベルコントロールを搭載しています。
フロントバッフルにはトゥイーターを内側に配した左右対称のレイアウトを採用しており、高音域の指向性を向上することで定位を改善しています。
エンクロージャーの強度を高めるため、接合構造には板と板とを噛み合せるように組む強固な包止めホゾ接ぎを採用しています。さらに適所に補強材を配して共振モードを分散させ、箱鳴り現象を防いでいます。
機種の定格
方式 | 2ウェイ・2スピーカー・バスレフ方式・ブックシェルフ型 |
使用ユニット | 低域用:25cmコーン型 高域用:5cmコーン型 |
再生周波数帯域 | 45Hz~20kHz |
出力音圧レベル | 90dB/W |
最大入力 | 60W |
公称インピーダンス | 6Ω |
クロスオーバー周波数 | 1.5kHz |
レベルコントロール | 高域:2ポジション(1.5kHz~20kHz) |
外形寸法 | 幅320x高さ570x奥行293mm |
重量 | 13.0kg |