
DENON DVD-3800BD
¥320,000(2008年3月発売)
解説
新世代のHDオーディオのビットストリーム出力にも対応したブルーレイプレイヤー。
ブルーレイディスクの音声フォーマットであるロスレスオーディオのDolby TrueHD、Dolby Digital Plusや、DTS-HD Master Audio、DTS-HD High Resolution Audioのビットストリーム出力に対応しています。
また、7.1チャンネル分のアナログ音声出力も装備しており、HDオーディオフォーマットのデコーダーを搭載していないAVアンプを仕様した際にも対応しています。
1080/24pのHDMI出力機能を搭載しています。
ブルーレイディスクでは映画制作現場の24コマ/秒で制作されるフィルムに合わせて24コマ/秒で記録されています。1080/24pの出力機能によって対応したディスプレイと組み合わせる事で映画フィルムの質感を最大限に引き出す映像再生が可能です。
出力端子にはHDMI(ver1.3a)端子を装備しています。
ビデオ回路には高画質再生プロセスとしてREALTAを採用しています。
REALTAではDVDのSD(480i)解像度をHD(1080p)解像度へ変換するスケーリングや、インターレース方式からプログレッシブ方式へ変換するIP変換で、フィルム素材やビデオ素材でもピクセル単位で高速に動作画像を検知し、高精度で演算処理を行います。また、一般的なIP変換時に発生しやすいギザギザ感を押さえ、滑らかで原画に忠実な映像再現を可能にしています。
さらにDVDに色差信号で記録されたビデオ信号をRGB形式で出力する際にも解像度に応じて最適な変換処理を行います。
映像信号に混在するノイズをデジタル処理によって低減するデジタルノイズリダクション(DNR)を搭載しています。
DVD-3800BDのDNRはスタンダード映像のDVDだけでなく、ハイビジョン映像のブルーレイディスクにおいても効果を発揮します。
DENON独自のエンハンサー技術であるD.P.I.C.(DENON Pixel Image Correction)機能を搭載しています。
この機能では10bit演算処理での検出・補正を実現しており、輪郭補正の精度をさらに高めています。D.P.I.C.には新アルゴリズムを採用しており、ターゲットとなる周辺画素の影響も考慮に入れたエンハンス処理によって合計9画素の映像データをサンプルして解析します。これにより垂直方向、水平方向、斜め方向の画像をピクセル単位で細かく検出・処理しています。
また、輝度信号と色信号を同じアルゴリズムで処理し、さらにエンハンス時に発生しやすいリンギングノイズを抑えるなど、映像に最適で効果的な処理を行う事でより自然な映像再現を実現しています。
ビデオDACには297MHz/12bitビデオDACを採用しています。
また、NSV(ノイズ・シェープド・ビデオ)技術によってビデオ信号のS/Nを改善し、映像信号のリニアリティを高めています。
D.P.I.C.機能の他に、コントラストやシャープネス、白レベル、クロマレベル、ノイズリダクション設定やガンマなどの画質調整が可能です。
オーディオ回路にはサラウンド再生回路としてD.D.S.C.(Dynamic Discrete Surround Circuit)をビデオディスクプレイヤーとしては初めて搭載しており、D.D.S.C.-HDとしてHDオーディオ対応としています。
D.D.S.C.-HDではサラウンド再生に必要な信号処理回路をブロック毎に独立させ、個々のブロックには専用回路を用いてディスクリート化して構成しています。そして、各回路にはピュアオーディオで培ったノウハウを基にパフォーマンスを最大限に引き出すようチューニングを施しています。
デコーダー部には32bitフローティングポイントタイプのDSPを採用しており、用途別に合計2基のDSPを採用する事でトータルでの信号処理精度を高めています。
D/A変換部には192kHz/24bit D/Aコンバーターを2chステレオ専用に1個と、7.1ch再生用に4個搭載しています。
2ch用とサラウンド用にそれぞれ独立した回路を採用する事でS/N比やダイナミックレンジに優れ、セパレーションも向上しています。
DENON独自の高音質技術であるAdvanced AL24 Processingを搭載しています。
16bitや20bitの元情報から24bitへのデータ拡張を行うAL24 Processing Plusを全チャンネルに対して行っています。さらに2chステレオ専用出力ではこの技術に加えてAdvanced AL24 Processingを搭載しており、独自開発のアルゴリズムによって時間軸上でのアップサンプリングとデータ補間を施しています。
ピュアダイレクトモードを搭載しています。
このモードでは映像信号出力やディスプレイ表示のON/OFFを選択できます。OFFにすると映像系の回路をパスし、よりクオリティの高いオーディオ再生を可能にします。
筐体構造は回路を3ブロック構成で配置しており、ビデオ回路とオーディオ回路の分離だけでなく各回路や基板を分離配置する事で、各回路間の干渉による信号劣化を排除しています。
また、トップカバーは2層構造、ボトムシャーシには3層構造を採用しており、防振構造を徹底しています。
メカニズム部にはブルーレイディスク再生用にDENONが独自開発したドライブメカニズムを搭載しています。
DVDプレイヤーで培ったメカニズムをベースに、メカユニット全体を上下のシールド鋼板で覆うことで防磁・防塵・遮音性を高めています。また、独自のメカニズム技術として異種素材を組み合わせたハイブリッド構造S.V.H.(Suppress Vibration Hybrid)ローダーを採用しており、安定したディスクの回転を実現しています。
動画圧縮フォーマットであるDivXのっファイル再生に対応しています(Ver.6対応)。
DVD-R/RWやCD-R/RWに記録されたDivXの動画再生できます。
BDビデオの拡張機能に対応しており、BDビデオの映画ソフトに収録された副映像(監督コメンタリー等)を本編と同時に小画面で楽しむ事ができます。
フロントパネルに小画面SDスロットを装備しており、SDカードやSDHCカードに保存したMP3、WMA、Jpegのファイス再生が可能です。
miniSDやmicroSDカードにはアダプタが必要となります。
ワイヤレスリモコンが付属しています。
機種の定格
型式 | BDプレイヤー |
再生対応メディア | BDビデオ、DVDビデオ、DVD-R/RW(VRモード対応)、CD、CD-R/RW、CD-R/RWに書き込まれたMP3、WMA、JPEG |
ビデオ端子 | HDMI(Ver1.3a):1系統 コンポーネント出力:2系統(RCA、BNC) コンポジット出力:1系統 Sビデオ出力:1系統 |
オーディオ端子 | 光デジタル出力:1系統 同軸デジタル出力:1系統 2ch音声出力:1系統 7.1ch音声出力:1系統 |
その他端子 | RS-232C:1系統 リモートコントロール端子:入力1系統、出力1系統 |
<ビデオ特性> | |
コンポジット出力 | 1Vp-p/75Ω |
Sビデオ出力 | Y:1Vp-p/75Ω C:0.3Vp-p/75Ω |
コンポーネント出力 | Y:1Vp-p/75Ω Pb/Cb:0.7Vp-p/75Ω Pr/Cr:0.7Vp-p/75Ω |
<オーディオ特性> | |
S/N比 | 125dB |
全高調波歪率 | 0.0008% |
ダイナミックレンジ | 110dB |
<総合> | |
電源 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 65W 約0.8W以下(待機電力) |
最大外形寸法 | 幅434x高さ139x奥行399mm(突起物含む) |
重量 | 10.3kg |
付属 | ワイヤレスリモコン RC-1090 |