
DENON DR-350
¥79,800(1977年発売)
解説
テープの走行系と適正な録音機能を重視した上で、使いやすさやテープ保護を十分に検討したカセットデッキ。
カセットの位置精度を高める保持機構を採用しており、カセットデッキで起こりがちなカセットの浮きやガタツキを改善しています。
DR-350では、カセットハーフのテープガイドローラー部上下位置に高さ規正ピンおよびカセット抑えスプリングを設けてしっかりと固定しています。この高さ規正ピンの位置は従来より間隔が広いため、テープ走行方向とキャプスタン軸との直角度も正しく得られ、安定したテープ走行と理想的なヘッドタッチを実現し、ワウフラッターやレベル変動、チャンネル間の位相歪が少なくなっています。
自動調芯ハブ駆動機構を搭載しています。
カセットデッキではリールハブの偏芯やリール1回転に数回発生する継振動が原因の音の濁りが発生します。自動調芯ハブ駆動機構の採用によってカセットテープのリールハブがメカニズム台に密着した構造にしてあり、リールハブの偏芯も少なくなっています。
また、リール台とリールハブのガタツキが無いため、早送り、巻き戻し時にもテープが綺麗に巻き取られます。
イコライザー3段切換と連続可変バイアス調整方式を採用しており、各テープのリニアリティと周波数特性を最良の状態にすることができます。
正立傾斜機構を採用しており、カセットテープを傾斜させたメカニズムを採用しています。これによりメカニズムの自動効果で各部の動きを安定させています。また、アクリル製カセットウインドウの採用によってカセットテープ全面が見やすく、性能と操作性の工場を図っています。
操作ボタンの配置に配慮することで誤操作を少なく抑えています。
ワンタッチイジェクト機構を採用しており、どのモードからでもストップを経由せずにワンタッチでカセットが取り出せます。
ノイズリダクションシステムとしてドルビーNRシステムを搭載しています。
タイマースタンバイ機構を搭載しており、タイマーを組み合わせる事でタイマー録音や目覚まし再生が可能です。
ピークインジケーターを搭載しています。
機種の定格
型式 | 4トラック・2チャンネル・ステレオカセットデッキ |
使用モーター | 電子制御DCモーター(ジェネレーター内蔵)x1 |
テープスピード | 4.8cm/s |
早送り時間 | 約95秒(C-60テープ) |
巻戻し時間 | 約75秒(C-60テープ) |
使用テープのサイズ | C-60、C-90、C-120カセットテープ |
使用テープの種類 | クローム、ローノイズハイアウトプット、ローノイズ、フェリ・クローム、ノーマル |
録音バイアス | 約80kHz バイアス量はクロームテープ位置に対し約+5%~-65%調整可能 |
ワウ・フラッター | 0.058%wrms以下 |
ヘッド | 録音・再生ヘッド:高硬度パーマロイ 消去ヘッド:ダブルギャップ高密度フェライト |
ステレオ・チャンネルセパレーション | 30dB以上(1kHz) |
クロストーク(隣接トラック間) | 58dB以上(1kHz) |
総合SN比(全高調波歪率3%) | Dolby NR on:64dB以上(CCIR W.rms、クロームテープ、1kHz、THD3%) |
総合第3高調波歪 | 1.1%以下(LHテープ、1kHz、規準録音レベル(140pwb/mm)時) |
総合周波数特性 | 30Hz~15.5kHz(クロームテープ) 30Hz~14.5kHz(LHテープ) |
入力感度/インピーダンス | Mic:-68dB/50kΩ Line:-21dB/50kΩ ※0dB=0.775Vrms |
出力レベル/インピーダンス | Line:0dB(0.775Vrms、10kΩ負荷時)/600Ω(出力VR最大時) 適合負荷インピーダンス5kΩ以上 Headphone:0.7mW/8Ω |
その他端子 | アース端子 |
使用半導体 | トランジスタ:26個 IC:3個 SCR:1個 ダイオード:15個 LED:2個 |
電源 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 12W |
外形寸法 | 幅434x高さ162x奥行292mm |
重量 | 約8kg |
付属 | ヘッドクリーニングセット PINコード |