
DENON DP-67L
¥95,000(1982年発売)
解説
ダイナミック・サーボ・トレーサーを採用すると共に徹底した防振対策が施されたオートリフトプレイヤー。
トーンアーム部には電子アームであるダイナミック・サーボ・トレーサーを搭載しています。
このアームはDP-100Mの純電子式アーム・ダンピング機構を継承したものです。一般的にこのクラスでは水平方向のみのQダンプ機構が普通ですが、ダイナミック・サーボ・トレーサーでは垂直方向のQダンプ機構も搭載しており、低域共振のQの高すぎによって起こるアームの振動を効果的に制御し、低域出力の異常上昇やクロストークの増大を防ぎ、混変調歪の要因を取り除き、より純度の高い音楽再現を追求しています。
また、幅広いカートリッジに対応するため、Qダンプ・コントロール・ボリュームを装備しています。
トーンアームには軽質量ストレートアーム(PCL-67)とS字型アームパイプの交換方式を採用しています。
また、エンド検出が必要なオートリフト機でS字型アームに交換した際に発生するラテラルバランスの不正にも対応しており、パイプ交換時には自動的にエンド検出点を電子切換えにしています。
ターンテーブルには従来の約2倍の厚肉ターンテーブルを採用しています。
このターンテーブルは中央部から外周部まで重量配分をほぼ均等にとっており、ターンテーブルのたわみを抑え、レコード盤上の上下微動を排除すると共にターンテーブルシートと組み合わせた際に優れた共振減衰効果を得ています。
徹底した防振設計がされており、キャビネットに厚さ90mmの木製キャビネットを採用すると共に、HTパイプ使用の高剛性トーンアーム、二層ラミネーション・ダンプトシェル、アルミダイカスト製フォノモーターフレーム、アルミダイカストアームベース、厚肉ターンテーブル、振動解析から生まれたターンテーブルシート、大型インシュレーター、アクリルダストカバーの全てに防振ポリシーが生かされています。
また、モーターのサポートやキャビネット、トーンアーム各部の防振構造は、それぞれの効果がバランス良く、トータルに発揮される新設計となっています。
無接触構造の電子制御オートリフトを採用しています。
駆動モーターにはハイトルクACサーボモーターを採用しており、サーボ回路には両方向サーボDENONクォーツを採用しています。
微調整が可能な無接触の純電子式アンチスケーティング機構を採用しています。
電子ブレーキを搭載しています。
アーム高さ調節が可能です。
機種の定格
型式 | フルオートプレイヤー |
<フォノモーター部> | |
駆動モーター | ACサーボモーター |
駆動方式 | DENONクォーツ、両方向サーボ方式ダイレクトドライブ |
回転数 | 33・1/3、45rpm |
ワウフラッター | 0.008%Wrms以下(回転系) 0.02%Wrms以下(JIS測定法) |
SN比 | 82dB以上(DIN-B) |
負荷特性 | 0%(針圧200g、最外周) |
起動時間 | 1.3秒以内(33 1/3rpm時) |
回転数偏差 | 0.002%以内 |
ターンテーブル | 30cmアルミダイカスト製 |
<アーム部> | |
型式 | パイプ交換式、スタティックバランス型 Dynamic Servo Tracer ダイナミックダンピング付き |
インサイドフォースキャンセラー | 無接触電子式 |
有効長 | 244mm |
オーバーハング | 14mm |
針圧調節範囲 | 0~3g、1回転1g(1目盛0.1g) |
適合カートリッジ自重 | ストレート型:4g~15g(ネジ類を含む) S字型:11g~20g(シェル等を含む) |
交換用ストレートぱいぷ | PCL-30(3.3g) |
<カートリッジ部> | |
形式 | MM型(DL-60) |
出力電圧 | 2.5mV |
周波数特性 | 20Hz~30kHz |
針圧 | 1.8g±0.3g |
コンプライアンス | 10x10-6cm/dyne |
<総合> | |
付属機能 | 無接触オートリフト機構 |
キャビネット | 天然木目調鏡面仕上げ高密度パーチクルボード |
消費電力 | 13W |
外形寸法 | 幅485x高さ195x奥行410mm |
重量 | 約15kg |
別売 | 交換用ストレートパイプ PCL-67(¥8,000) |