DENON DP-35F
¥49,800(1983年発売)
解説
ダイナミック・サーボ・トレーサーを採用したフルオートプレイヤー。
DP-45Fから一部機能を省略する事でコストパフォーマンスを高めています。
トーンアーム部には電子アームであるダイナミック・サーボ・トレーサーを搭載しています。
このアームはDP-100Mの純電子式アーム・ダンピング機構を継承したものです。一般的にこのクラスでは水平方向のみのQダンプ機構が普通ですが、ダイナミック・サーボ・トレーサーでは垂直方向のQダンプ機構も搭載しており、低域共振のQの高すぎによって起こるアームの振動を効果的に制御し、低域出力の異常上昇やクロストークの増大を防ぎ、混変調歪の要因を取り除き、より純度の高い音楽再現を追求しています。
また、幅広いカートリッジに対応するため、Qダンプ・コントロール・ボリュームを装備しています。
アームには軽質量ストレートアームを採用しています。
フルオート機構にはマイクロプロセッサー制御による電子式無接触フルオート機構を採用しています。
トーンアームの駆動にはアーム感度や回転系に影響を与えない無接触構造を採用しています。
クイックリピート機構を内蔵しています。
独自のダブルアクション機構を採用しており、手動時の上下間の可動範囲を拡げる事で操作性を向上させています。
ターンテーブルの駆動方式にはダイレクトドライブ方式を採用しています。
リニアドライブモーターとDENONクォーツを採用する事で性能を高めています。
キャビネットには大理石に次ぐ比重と合板に次ぐ振動吸収効果を持つH・D・Cキャビネットを採用しています。
また、外観はメタリック仕上げが施されています。
電子サーボリフターやインサイドフォースキャンセラーを装備しています。
カートリッジにはMM型カートリッジであるDL-60を標準装備しています。
ヘッドシェルには特殊硬質樹脂製のPCL-30を採用しています。
専用ヘッドシェル交換方式を採用しており、別売りオプションとしてもヘッドシェルが販売されていました。
機種の定格
型式 | フルオートプレイヤー |
<フォノモーター部> | |
駆動方式 | DENONクォーツ、両方向サーボ方式ダイレクトドライブ |
回転数 | 33・1/3、45rpm |
ワウフラッター | 0.012%Wrms以下(回転系) 0.02%Wrms以下(JIS測定法) |
SN比 | 78dB以上(DIN-B) |
負荷特性 | 0%(針圧80g、最外周) |
起動時間 | 2秒以内(33 1/3rpm時) |
回転数偏差 | 0.002%以内 |
ターンテーブル | 30cmアルミダイカスト製 |
<アーム部> | |
型式 | 電子式ダイナミックバランス型、シェル交換ストレート型 |
インサイドフォースキャンセラー | 無接触電子式 |
有効長 | 220mm |
オーバーハング | 16mm |
針圧調節範囲 | 0~3g(1目盛0.1g) |
適合カートリッジ自重 | 約4g~9g(ビス・ナット類を含む) |
ヘッドシェル | PCL-30(3.3g) |
<カートリッジ部> | |
形式 | MM型(DL-60) |
出力電圧 | 2.5mV |
周波数特性 | 20Hz~30kHz |
針圧 | 1.8g±0.3g |
コンプライアンス | 10x10-6cm/dyne |
針交換 | DSN-60(¥5,000) |
<総合> | |
付属機能 | リフタースイッチ リピートスイッチ |
キャビネット | H.D.C.一体成型 |
消費電力 | 約7W |
外形寸法 | 幅434x高さ135x奥行412mm |
重量 | 約7kg |
別売 | ヘッドシェル PCL-30(¥1,800) |