DENON DP-31F
¥49,800(1981年頃)
解説
DENONの技術を各所に導入したマイコン操作式フルオートプレイヤー。
ターンテーブル部にはダイレクトドライブ方式を採用しています。
駆動モーターには新開発のリニアドライブMF(マグネフロート)モーターを搭載しています。ローターマグネットとステーターヨーク間の吸引力を利用し、ターンテーブルとローターの重量がピボットに加わる荷重を軽減する構造のため、回転ムラの減少に効果的であるほか、ピボット部の摩耗を防止し、滑らかな回転性能を維持します。
サーボ回路には高精度磁気記録検出方式とクォーツロックを組み合わせた両方向サーボDENONクォーツ方式を採用しています。高精度磁気記録検出方式はターンテーブルのほぼ最外周位置であるリムの内側に正確なピッチで磁気記録した1000個のパルス信号を磁気ヘッドで検出し、基準電圧と比較しながら制御する方式で検出精度の高さとハイスピードな応答性とともにワウフラッターが最もよく現れる外周で速度検出していることに特長があります。
また、正逆両方向サーボによってわずかな回転速度の増減速にもシビアな応答を示し、静的動的な負荷特性を向上させています。
トーンアーム部には軽質量化を図ったストレート型アームを採用しています。
これはハイコンプライアンスカートリッジの性能を引き出すためで、付属のカートリッジや他の高性能ハイコンプライアンス型を使用した場合でも低域カットオフ周波数は12Hz前後に設定されるため、レコードの反りなどの影響による超低域雑音を追放できます。
DP-31Fではダンパー付き構造のアームとしてアーム自体の共振を低減すると共に、新開発のトーンアームフロート方式を採用することでアームの振動を積極的に遮断しています。
この方式ではキャビネットに4枚のスプリングプレートを取り付け、さらにこのプレートにアームを装着するという構造を採用しています。キャビネット、プレート、アームベースのそれぞれの振動モードが異なり、しかもプレートは上下方向のみに動作するため、アームはキャビネットからフロートされた状態になります。これによりハウリング等を効果的に抑えています。
カートリッジにはハイコンプライアンスの軽自重MMカートリッジであるDL-60を搭載しています。
このカートリッジでは高い音楽性表現力を追求して精緻な振動系を採用することで針圧1.8gで高音域30kHz以上までフラットに再生できる能力を実現しています。また、高域のトレーシング歪を軽減する楕円針を採用しています。
フルオート機構のトーンアーム駆動方式には独自の無接触方式を採用しており、音質劣化の原因となる要素を追放するとともに優れた操作性を実現しています。
DP-31Fでは水平動作用・リフター動作用の2個の精密な専用アンギュラーコントロールモーターでアームを動作させる構成を採用しており、マイコンによってアームの動作を指令しています。このためアームの水平動作・リフター動作ともに演奏中はマニュアル機と同様にアームはフリーな状態となるだけでなく、オート機構が動作中でもアームは機械的な拘束を受けないので、良好なアーム感度と使いやすさを実現しています。
また、電子式サーボリフターの採用によってアームは一定速度の上下動作を示し、針圧の大小や周囲温度に左右されず、スムーズな動作を確保して針先とレコードとの衝撃を最小に抑えています。
操作部はプッシュボタンによる前面操作式を採用しており、通常のオートプレイ、オートリターン、オートストップに加えてクイックリピート方式を採用しています。
クリックリピート方式はリピート演奏時にトーンアームはアームレストまで戻らずに直接レコードのリード部に戻るため、スピーディな動作が可能です。
また、針がレコードに降りた状態で電源をOFFからONにするとそのまま連続演奏するため、カセットなどへのレコードコピー用の頭出しをスムーズに行えます。
電子ブレーキを採用しています。
トーンアームがアームレストに戻り始める時に動作し、アームレストに戻った時にはターンテーブルは停止状態になっています。
電子式アンチスケーティング機構を搭載しています。
アーム駆動用のアンギュラーコントロールモーターのトルクをコントロールしてインサイドフォースをキャンセルする無接触構造で、常に適切なキャンセル量が得られるとともに、機械的摩擦による感度低下がありません。
定速回転を表示するLEDを採用しています。このLEDは電源ON表示も兼用しています。
特殊硬質樹脂による一体成型キャビネットを採用しています。
一体成形型のダストカバーを採用しています。
低容量出力コードを採用しています。
防振効果に優れたターンテーブルシートを採用しています。
機種の定格
| 型式 | フルオートプレイヤー |
| <フォノモーター部> | |
| 駆動方式 | 両方向サーボ・ダイレクトドライブ |
| モーター | リニアドライブMFモーター |
| スピード制御 | 周波数検出によるスピードサーボおよび位相サーボ |
| 回転数 | 33・1/3、45rpm |
| ワウ・フラッター | 0.012(0.02)%w.rms(回転系) 0.02%W.rms(JIS) |
| 回転数偏差 | 0.002%以内 |
| SN比 | 78dB以上(DIN-B) |
| 起動時間 | 2秒以内(33・1/3) |
| 負荷特性 | 0%(針圧80g最外周) |
| 電圧特性 | 90~110Vに対し0% |
| ターンテーブル | アルミダイカスト30.8cm |
| <アーム部> | |
| 型式 | ダンピング付スタティックバランス、シェル交換式軽質量ストレート形 |
| 有効長 | 220mm |
| オーバーハング | 16mm |
| トラッキングエラー | 3゜以内 |
| 針圧可変範囲 | 1回転2.5g(1目盛0.1g) |
| 適合カートリッジ自重 | 約4.5~9g |
| シェル | PCL-30(特殊硬質樹脂製専用型):約3.3g |
| 出力コード | 低容量出力コード約1.2m |
| <カートリッジ> | |
| 型式 | MM型 |
| 型名 | DL-60 |
| 出力電圧 | 2.5mV |
| 左右分離度 | 25dB以上(1kHz) |
| 再生周波数 | 20Hz~30kHz |
| 針先 | ダイヤモンド楕円針(0.3x0.7mil) |
| 針圧 | 1.8±0.3g |
| コンプライアンス | 10x10-6cm/dyne |
| 自重 | 4.6g |
| 針交換 | DSN-60:¥5,000 |
| <総合> | |
| キャビネット | 特殊硬質樹脂一体成型 |
| 電源 | AC100V、50Hz/60Hz |
| 消費電力 | 6W |
| 外形寸法 | 幅424x高さ130x奥行388mm(ダストカバー閉時) |
| 重量 | 約6kg |
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