DENON DP-1200
¥49,800(1977年発売)
解説
ダイレクトドライブプレイヤーの基本性能を損なわずに使いやすさを考慮したオートリフト機構を搭載したレコードプレイヤー。
駆動方式にはダイレクトドライブ方式を採用しています。
ベルトやアイドラなどの回転伝達機構が無いため、それらに起因するワウフラッターやランブルが無く、摩耗や変形を生じる部分が無いため初期性能が長期間維持されます。
回転スピードの検出にはDENON独自の高精度磁気記録検出方式を採用しています。
ターンテーブルのリムの内側にコーティングされた磁性体に1,000個の高精度パルス信号を記録し、磁気ヘッドで検出するDENON独自の方式で回転スピードを制御しています。これにより針圧やアームの位置などの負荷条件が変わっても、また電源電圧や周波数の変動、湿度の変化などの外部条件が変わっても回転スピードの変化は殆どありません。
駆動モーターにはACサーボモーターを採用しています。
ACモーターはDCモーターに比べて原理的に回転がより滑らかであり、ランブルやワウフラッターなどの点で優れています。
無接触エンド検出によるオートリフト機構を搭載しています。
DP-1200のレコードエンド検出方式は、レコードの音と溝からリードアウトに移る際にトーンアームの移動するスピードを光学的に検出する無接触方式を採用しています。これによりトーンアームに負荷を与える心配がありません。
アームのリフト機構はオイルダンプによって滑らかに動作します。
オートリフト後はプレイヤーの電源がオフになり、操作レバーも連動してオフの位置に戻ります。
スタンバイスイッチを搭載しており、ターンテーブルのスタート/ストップが行えます。これによりレコードの頭出しスタートやカートリッジの針圧調整を簡単に行うことが可能です。
アーム高さ調整機構を搭載しています。
ハウリング対策が施されたキャビネットを採用しています。
カートリッジにはMM型カートリッジであるDL-8Aを搭載しています。
機種の定格
| 型式 | ダイレクトドライブプレイヤーシステム |
| <フォノモーター部> | |
| 駆動方式 | ACサーボモーターによるダイレクトドライブ |
| モーター | 交流トルクモーター |
| 回転数 | 33・1/3rpm、45rpm |
| スピード調整範囲 | ±3%以上 |
| S/N比 | 75dB以上(DIN-B) |
| ワウ・フラッター | 0.018%wrms以下 |
| 起動特性 | 1/2回転以内で定速回転 |
| ターンテーブル | 30cmアルミダイカスト製、1.1kg |
| 慣性質量 | 160kg・cm2 |
| スピード制御方式 | 周波数検出によるサーボ方式 |
| <トーンアーム部> | |
| 型式 | スタティックバランス型 |
| 有効長 | 244mm |
| オーバーハング | 14mm |
| トラッキングエラー | 2.5゜以内 |
| 針圧可変範囲 | 0~2.5g/1回転 1目盛0.1g、直読方式 |
| 適合カートリッジ自重範囲 | 5g~11g |
| シェル自重 | 9g(取付ネジ、ナット含まず) |
| アーム高さ調整範囲 | 38~43mm(キャビネット面からアームパイプ中心まで) |
| ヘッドコネクター | EIA規格4Pコネクター |
| アームリフター | オイルダンプ式 |
| 出力コード | 低容量コード |
| <カートリッジ部> | |
| 型式 | MM型ステレオカートリッジ |
| 品名 | DL-8A |
| 出力電圧 | 3mV(1kHz、50mm/s、水平方向) |
| 左右感度差 | 2dB以内(1kHz) |
| 左右分離度 | 20dB以上(1kHz) |
| コンプライアンス | 8x10-6cm/dyne |
| 針先 | 16.5ミクロン(0.65mil)丸ダイヤモンド針 |
| 針圧 | 2±0.3g |
| 再生周波数範囲 | 20Hz~30kHz |
| 自重 | 約5.7g |
| 適合負荷抵抗 | 約50kΩ |
| 適合負荷容量 | 約100pF |
| 交換針 | DSN-42(0.65mil丸ダイヤモンド針) |
| <総合> | |
| 電源 | AC100V、50Hz/60Hz |
| 消費電力 | 9W |
| 外形寸法 | 幅485x高さ163x奥行375mm(ダストカバー閉時) |
| 重量 | 約10kg |