DENON DMD-1600AL
¥88,000(1998年頃)
解説
最新バージョンのATRACを採用したMDレコーダー。
ATRACには24bitのDSPを内蔵した新開発のATRAC-ICを搭載しており、デジタルデータをより高精度で演算する事で繊細な音のニュアンスを処理しています。
さらに周辺回路とのデータの入出力を20ビット化しており、従来に比べて大幅に処理能力を高めたブロックフローティング演算処理とあいまって、豊かな表現力と微少レベルの信号再生を実現しています。
また、入力データに対するビット配分の最適化アルゴリズムを一新することで、余韻の再現性やダイナミックレンジの拡大、S/N比の向上を実現しています。
ALPHAプロセッサーを搭載しています。
この回路では16ビットのデジタルデータを自然界に存在したはずのアナログ波形に近づけるよう補間する事で16ビットデータを20ビットのクオリティで再現しています。
D/A変換部にはΛS.L.C.(ラムダ・スーパー・リニア・コンバーター)を採用しており、原理的にゼロクロス歪を排除しています。
A/D変換部には64倍オーバーサンプリング・エンハンスト・デュアルビットΔΣ20ビットA/Dコンバーターを採用しています。
デジタル・アナログ分離回路構成を採用しており、電源の分離をはじめ、回路間の遮断を徹底しています。これによりデジタル部とアナログ部の回路間の干渉による音質への影響を抑えています。
デジタルRECボリューム機能を搭載しており、デジタルソースからの録音の際に+12dB~-∞の範囲で録音レベルを自由に調整できます。
ディスクリカバリー機能を搭載しています。
A-B間位レースやイレース等を繰り返して編集作業を行ったディスクでは録音の可能な時間が減っています。ディスクリカバリー機能ではTOC(目次情報)データの一部を整理することで本来の録音可能時間に近づける事が可能です。
オートレックポーズ機能を搭載しています。
ブランクディスクを自動的に認識してレックポーズ状態でスタンバイすることで、ディスクを入れてから即座に録音操作が可能です。
レベルシンクロ録音機能を搭載しており、様々なソースからの音声信号入力を検知して自動的に録音をスターします。検知レベルは-54dB~-30dBの範囲で6dB毎に設定が可能です。
プログラムムーブ機能を搭載しています。
複数のトラックをムーブする際に、プログラム再生と同様に移動させたい順番にプログラムを組むことにより、移したい複数の曲を一括して移動させることが可能です。
UNDO、リハーサル、A-B間位レースなどの編集機能を搭載しています。
メモリーレック機能を搭載しています。
最大6秒前から録音を開始する事で頭切れを防止できます。
最大148分のモノラル長時間録音が可能です。
25曲プログラム再生などの多彩な再生機能を搭載しています。
サンプリングレートコンバーターを搭載しており、様々な入力ソースに対応しています。
外部入力モニター機能を搭載しており、D/Aコンバーターとしても活用が可能です。
アルファベットの大文字、小文字、数字、記号に加えてカタカナ文字入力も可能となっています。
光デジタル2系統、同軸デジタル1系統、アナログ1系統の入力端子を搭載しています。
極太電源コードを採用しています。
市販のタイマーを使ってのタイマー録音が可能です。
2系統のカラーバリエーションがありました。
ワイヤレスリモコンが付属しています。
機種の定格
型式 | MDデッキ |
再生方式 | 非接触光学式(半導体レーザー使用) |
録音方式 | 磁界変調オーバーライト方式 |
音声圧縮方式 | ATRAC(Adaptive Transform Acoustic Coding) |
D/A変換部方式 | リアル20bitΛS.L.C. |
A/D変換部方式 | エンハンスト・デュアルビットΔΣ方式 |
サンプリング周波数 | 44.1kHz |
周波数特性 | 4Hz~20kHz(再生) |
S/N比 | 107dB |
ダイナミックレンジ | 98dB |
ワウフラッター | 測定限界以下 |
電源 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 19W |
外形寸法 | 幅434x高さ134x奥行340mm |
重量 | 6.7kg |
付属 | ワイヤレスリモコン RC-270 |