
DENON DCD-SX
¥800,000(2008年11月発売)
解説
新世代のフラグシッププレイヤーとして開発されたSACD/CDプレイヤー。
DENON独自のAdvanced AL32 Processingを搭載しています。
Advanced ALPHA(Adaptive Line Pattern Harmonized Algorithm) Processingでは、44.1kHzのサンプリング信号を16倍にアップサンプリングする事でより滑らかな波形を再現しています。この際に、Advanced ALPHA32 Processingでは再生すべき前後多数のデータからあるべき点を推測して補間を行っており、より原音に近い滑らかな再生を実現しています。
また、従来のALPHA Processingではパルスデータに対しては通過帯域を広げる事でリンギングの発生を防ぐ適応型デジタルフィルターを採用していましたが、Advanced AL32 Processingでは適応性の高いフィルターアルゴリズムを採用しています。このアルゴリズムではパルス性の信号や高い周波数の連続音等に対しても最適なアルゴリズムによるフィルタリングを行い、折り返しノイズや高域レスポンスの低下による影響を受けない、より自然な再生を行う事が可能です。
Advanced AL32 Processingではサンプリング精度を従来の24bitから32bitに変更する事で精度を向上させています。
マスタークロックにはDENON Master Clock Coreを採用しており、自身の発振精度の向上と位相雑音の低減を行っています。
この回路では発振回路ブロックをモジュール化する事で基板パターンなどの外部からのノイズの影響を排除しています。また、DENON Master Clock Core専用の電源を確保する事で他の電源回路からの干渉を排除し、安定した動作を実現しています。
さらに、温度変化を圧縮する恒温槽を装備しており、環境・温度変化による水晶発振器への影響を低減し、周囲の温度変化に影響されにく安定した周波数発振を可能にしています。また、発振の精度だけでなく、周波数の変異となる位相雑音も減少させて安定した精度でのクロック発振を可能にしています。(±0.5ppm)
音質を重視し、DAC Master Clock Designを採用しています。
この方式ではD/Aコンバーターをマスターとしてクロックを駆動し、ドライブメカニズムや演算回路にはスレーブ供給としています。これによりジッターの少ないクロックをD/Aコンバーターに供給する事ができ、よりデータに忠実な再生を可能にしています。
D/A変換部には32bit/192kHz D/Aコンバーターを左右チャンネル毎にモノモードで使用しています。
出力回路はHOT/COLD各々に差動バランス出力の専用D/Aコンバーターを配置しており、HOT/COLD間の遅延が生じず、歪を抑えています。
また、アンバランス出力時はD/Aコンバーターの差動出力を合成して出力する差動ドライブ構成としています。
ピュアダイレクトモードを搭載しています。
このモードではディスプレイとデジタル信号出力をOFF機能にします。ディスプレイ駆動回路のハイパルス信号などのパルス性信号を可能な限りOFFする事でオーディオ回路への悪影響を抑える事が可能です。
メカニズムにはAdvanced S.V.H.Mechanismを搭載しています。
このメカニズムはDENONのCDプレイヤーに搭載されていたS.V.H.Mechanismを発展させたもので、DENONのノウハウを投入する事で低重心、高重量、高制振、高精度を実現しています。
このメカニズムには鋳鉄製重量級メカベースや亜鉛ダイカストメカケース、アルミ押し出し材の高剛性フレームと剛性を高める梁構造を採用しています。また、トレイにはアルミダイカストと銅板による防振強化したアルミダイカストトレイを採用しています。
さらに、テフロンとステンレス・真鍮によって防振強化したハイブリッド・スタビライザーや、異種金属としてアルミパネルと銅メッキスチールを組み合わせた共振を防ぐ2層トップパネルを採用しています。
電源部はトランスから整流回路に至るまでデジタル系とアナログ系の電源を完全に分離し、さらにデジタル系の電源は目的別に7系統に分離する事で各回路間の干渉を防いでいます。
さらに、機能毎に基板を分割する事で各ブロック間の干渉を徹底的に排除しています。また、オーディオ基板もLチャンネル/Rチャンネル独立基板とし、クロストークを大きく低減しています。
メカニズムからアナログ出力に至るまでシンプル&ストレートな回路構成とし、さらに回路内部のデジタルデータ伝送は低電圧差動伝送方式(L.V.D.S.)とする事で伝送時のノイズを低減しています。
内部レイアウトにはダイレクト・メカニカル・グラウンド・コンストラクションを採用しています。
この方式では電源トランスをインシュレーターの直近に配置しています。これにより振動を直接グラウンドへ逃がし、不要な振動の伝搬とノイズ流出防止しています。
また、新開発のディスクメカニズムによってメカニズムの位置を低く設置でき、低重心化によってディスク回転の内部振動や外部からの振動に強い構造を実現しています。
防振構造はダイレクト・メカニカル・コンストラクションをベースに、トリプルフローティング電源や4層底板構造、鋳鉄インシュレーターなどを採用し、徹底した振動抑制構造を実現しています。
サイドパネルにはバーズアイメープルの天然木突板仕上げを採用しています。
デジタル入力端子を装備しており、D/Aコンバーターとしても使用が可能です。
デジタル入力信号はサンプリング周波数192kHzまで対応しています。
リアルタイムバランス伝送方式であるDENON Link(3rd)デジタル出力端子を装備しています。
DENONの対応したAVアンプと組み合わせる事でSACDのマルチチャンネル伝送が可能です。
アルミ素材を用いたワイヤレスリモコンが付属しています。
機種の定格
型式 | CD/SACDプレイヤー |
<SACD部> | |
信号方式 | 1ビットDSD |
サンプリング周波数 | 2.8224MHz |
周波数範囲 | 2Hz~100kHz |
周波数特性 | 2Hz~50kHz -3dB |
S/N比 | 120dB(可聴帯域) |
ダイナミックレンジ | 118dB(可聴帯域) |
高調波歪率 | 0.0005%(1kHz、可聴帯域) |
<CD部> | |
信号方式 | 16ビット・リニアPCM |
サンプリング周波数 | 44.1kHz |
周波数特性 | 2Hz~20kHz |
S/N比 | 120dB |
ダイナミックレンジ | 100dB |
高調波歪率 | 0.0015%以下(1kHz) |
<総合> | |
ワウフラッター | 測定限界以下 |
出力レベル/インピーダンス | Unbalance:2.0V/10kΩ Balance:2.0V/10kΩ |
デジタル入力端子 | 光1系統、同軸1系統 |
デジタル出力端子 | DENON Link 1系統、光1系統、同軸1系統 |
消費電力 | 30W |
外形寸法 | 幅457x高さ150x奥行416mm |
重量 | 26.4kg |
付属 | ワイヤレスリモコン RC-1114 DENON LINKケーブル オーディオケーブル ACケーブル |