
DENON DCD-1650SR
¥120,000(2002年発売)
解説
AL24 Processingを搭載した1650シリーズのCDプレイヤー。
独自のアナログ波形再現技術であるAL24 Processingを搭載しています。
AL24 Processingは従来のALPHA Processingの技術を継承したもので、より量子化歪を低減し、次世代メディアのハイビット化やハイサンプリング化にも対応させたものとなっています。
AL24 Processingでは入力されたデジタルデータを手がかりに、その音が自然界に存在したはずのアナログ波形に近づくようにデジタルデータの補間を行います。これによりCDに記録された16bitの信号を24bitのクオリティで再現することにより、低レベル再生時の音楽再生能力を高めています。
D/A変換部にはマルチ24bit D/Aコンバーターを搭載しており、AL24 Processingによって得られた24bitのデータに対応しています。
マルチ24bit D/Aコンバーターは電源電圧(電流)の変動による影響を受けにくく、また帯域内量子化歪が周波数に無関係に一定しているためノイズが耳につきにくく、クリアな再生音が得られます。
さらにこのD/Aコンバーターを片チャンネルあたり2個ずつ差動で用いる4DAC構成としています。これに、原理的にゼロクロス歪の発生を無くすΛS.L.C(ラムダスーパーリニアコンバーター)とも相まって、微小信号まで透明感のある音を実現しています。
電源トランスの固定にはDCD-S10IIILと共通の鋳物トランクケースとトランスベースを採用しています。
内部損失が大きく振動を伝えづらい鋳物ベースを振動の発生源であるトランスのケースと取付ベースに用いることで内部での振動による音質への影響を低減しています。
S.V.H.Loaderはディスク再生時には不要となるローダーを樹脂と金属を重ね合わせたハイブリッド化することで振動を抑えています。さらに防振性の高いプロテイン塗装を施し、ローダーの両サイドを金属でしっかりと抑えたダブル・メタル・ガイド機構の採用など徹底した防振構造となっています。
シャーシ構造は二重トップカバーと三重ボトムカバーによって高い剛性を確保しており、外部からの振動による音質への影響を低減しています。
電源部にはオーディオ系とデジタル系のトランスを分けたデュアルトランス構成とすることでデジタル系からのオーディオ部への干渉を抑えています。
また、電源コードにはインレットタイプの極太ACコードを用いて電源のインピーダンスを抑えています。
オーディオブロックや電源ブロックなどに上位機種でも採用されている高音質電解コンデンサーをはじめとする高品質パーツを採用しています。
ファイナライズ処理が行われたCD-RやCD-RWディスクの再生が可能です。
光と同軸の2種類のデジタル出力端子を搭載しています。
ワイヤレスリモコンが付属しています。
機種の定格
型式 | CDプレイヤー |
D/A変換部方式 | リアル20bitラムダスーパーリニアコンバーター(4DAC) |
フィルター | 24ビット8倍オーバーサンプリングデジタルフィルター GIC3次アナログフィルター |
周波数特性 | 2Hz~20kHz |
SN比 | 118dB |
ダイナミックレンジ | 100dB |
全高調波歪率 | 0.0018%以下 |
チャンネルセパレーション | 110dB |
アナログ出力電圧 | Fixed:2.0±0.3V/10kΩ |
デジタル出力端子 | 光:1系統 同軸:1系統 |
消費電力 | 17W |
外形寸法 | 幅434x高さ135x奥行340mm |
重量 | 12.7kg |
付属 | ワイヤレスリモコン(RC-281) |