
DENON DCD-1100
¥66,000(1985年8月発売)
解説
Wスーパーリニアコンバーター方式を採用したCDプレイヤー。
デノンが独自に開発したスーパーリニア・コンバーターを搭載しています。
この方式では、アナログ信号にコンバーター内の変換誤差検出訂正回路によって得た補正用信号を加えることで、D/A変換誤差を低減し、CDプレイヤー特有のゼロクロス歪を排除しています。
さらに左右交互に行われるCDのデジタル信号記録時に生じる左右チャンネル間の時間差の問題も解決しています。DCD-1100ではダブル・サンプリングホールド方式を採用しており、左チャンネルにサブのサンプリング回路を採用し右チャンネルに揃えています。
グラスファイバー入りの新開発エンジニアリングプラスチックBMC(バルク・モード・コンパウンド)をピックアップベースに採用しており、さらにキャビネットベースからQダンプ入りの特殊構造でフル・フローティングすることで外来振動に対処しています。また、CD自体の振動はマグネットクランパーでしっかりサポートしています。
外来振動に影響されやすい天井面をキャビネットベースに強力に固定することで耐振性を飛躍的に向上しています。
ピックアップ部には安定したトラッキング検出能力を持つ3ビーム方式を採用しています。
また、フォーカス・トラッキングサーボ回路には応答速度が非常にスピーディな新開発のICを使用しています。
電源部はデジタル系、サーボ系、オーディオ系が独立した電源から電流供給を受ける独立方式を採用しており、各回路セクション間での相互干渉を排除しています。
アンプ部にはDCアンプ構成を採用しています。
ダイレクト選曲やクイック選曲、スキップモニター、最大9曲のプログラム演奏、トラック・プログラムのリピート演奏、タイマー演奏が可能です。
ディスプレイでは総収録時間、トラックナンバー、インデックスナンバー、トラック内経過時間などを確認できます。
また、CALLキーによって演奏前にプログラム順番を表示して再確認ができます。
ワイヤレスリモコンが付属しています。
機種の定格
型式 | CDプレイヤー |
チャンネル数 | 2チャンネル |
D/A変換方式 | Wスーパーリニア・コンバーター (ダブルサンプリングホールド方式) |
フィルター | 9次アナログフィルター |
周波数特性 | 5Hz~20kHz +0.3 -0.5dB |
SN比 | 95dB以上 |
ダイナミックレンジ | 95dB以上 |
全高調波歪率 | 0.004%以下 |
チャンネルセパレーション | 90dB以上 |
ワウ・フラッター | 測定限界(0.01%W.Peak)以下 |
ピッチ偏差 | ±0.005% |
出力電圧 | 固定:2V(10kΩ負荷時) |
ヘッドホン端子 | 最大出力70mW(32Ω負荷時)、ボリューム付き |
ピックアップ | 3ビーム、2次元平行、対物レンズ駆動方式 |
光源/波長 | 半導体レーザー/780nm |
電源 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 11W |
外形寸法 | 幅434x高さ89x奥行350mm |
重量 | 5.0kg |
付属 | ワイヤレスリモコン RC-1100 |