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DENON PRA-1000
¥100,000(1983年発売)
解説
Real Time Audio Technologyのもとに開発されたコントロールアンプ。
イコライザーアンプ部は高Gm超ローノイズFETを初段に採用しており、4並列差動アンプ構成とする事で高いS/Nを実現しています。
初段はカレントミラー回路を負荷とし、信号源インピーダンスの上昇に対して効果t系に動作する貸すコードブートストラップ回路を付加することにより、内外のカートリッジに対してマッチする特性を得ています。
また、イコライザーアンプの周波数特性はDENON独自のCR型とNF型のイコライザー特性を組み合わせる方式によって20Hz~100kHzの広帯域でRIAA偏差を高精度に確保しています。
プリアンプ出力側には無帰還バッファーアンプを採用しており、負荷となるパワーアンプへ最適の状態で信号を送り出しています。
この回路は完全シンメトリカルなカスコードブートストラップ付きコンプリメンタリーFET入力無帰還構成となっています。また、DCオフセットの安定化には新開発のDCサーボ回路を採用しており、高速にドリフトを阻止する事でパワーアンプへのDCズレの影響を防いでいます。
フラットアンプは高速OPアンプと超低雑音FET差動アンプで構成されています。
初段にカスコードブートストラップ回路を付加する事によって初段ボリュームの影響による歪増大を防ぎ、低歪特性を得ています。また、帰還回路にトーンコントロール素子を組み込む事でシンプルあn構成のトーンコントロール回路を形成しています。
電源部にはトロイダルトランスと新開発高速IC電源回路、高速ファーストリカバリーダイオードの採用によってハイスピード化を図っています。
基板には新開発のポリエステル系基板を採用しています。
この基板は従来の紙フェノール系の基板と比較して絶縁抵抗が向上し、基板材質を原因とする信号伝達スピードが改善されています。
入力端子はハイレベル入力3系統に加え、フォノにはPhono MC(Phono1)、Phono MM(Phono2)と専用入力を備えています。専用端子を採用する事で信号経路の単純化を実現しています。
テープ端子はコピー可能な2系統を備えています。
各入出力端子には金メッキ端子を採用しています。
機種の定格
型式 | コントロールアンプ |
<MC/MMイコライザーアンプ部(Phono in~Rec out)> | |
入力感度/インピーダンス | Phono MM:2.5mV/47kΩ Phono MC:0.1mV/100Ω |
最大許容入力(1kHz) | MM:320mV MC:12mV |
利得(1kHz) | MM:35.6dB MC:63.5dB |
最大出力電圧 | 20V |
定格出力電圧 | 150mV |
全高調波歪率 | 0.001%以下(20Hz~20kHz、5V出力時) |
イコライザー偏差 | MM:20Hz~100kHz ±0.2dB MC:20Hz~100kHz ±0.2dB |
SN比(IHF-A) | MM:90dB MC:77dB(025mV入力時) |
セパレーション | 80dB以上(20Hz、1kHz) 70dB以上(20kHz) |
<フラットアンプ部(Aux in~Pre out)> | |
入力感度/インピーダンス | Tuner、DAD、Aux、Tape PB1/2:150mV/47kΩ |
定格出力電圧 | Pre out:1.0V |
最大出力電圧 | Pre out:10V |
周波数特性 | 2Hz~300kHz +0 -3dB 10Hz~100kHz +0 -0.3dB |
全高調波歪率 | 0.002%以下(20Hz~20kHz、出力5V) |
S/N比 | 105dB |
セパレーション | 100dB(Volume max、20Hz、1kHz) 80dB(20kHz) |
ミューティング | Pre out off Muting(LED表示) |
トーンコントロール | Bass:±8dB(100Hz) Treble:±8dB(10kHz) |
フィルター | ハイフィルター:7kHz、6dB/oct ローフィルター:16Hz、6dB/oct |
<その他> | |
ACアウトレット | 電源スイッチ連動:3系統(合計210W) 電源スイッチ非連動:2系統(合計700W) |
電源電圧 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 20W(電気用品取締法) |
外形寸法 | 幅464x高さ124x奥行312mm(つまみ類、足含む) |
重量 | 6.0kg |