DENON PMA-451
¥49,800(1977年頃)
解説
PMA-701、PMA-501の技術を継承したPCC搭載プリメインアンプ。
PCC(フォノ・クロストークキャンセラー)は、フォノ・ピックアップ系のクロストークに逆クロストークを加えて打消す装置で、付属の調整用レコードを使ってツマミ2つを操作することで、耳に最も感じやすい周波数帯域で約-40dBまで改善ができます。
パワーアンプ部は差動増幅全段直結OCL回路で構成されており、ローインピーダンス電源回路構成で、出力終段にはそれぞれダブル・エピタキシャル構造、三重拡散構造など新型パワートランジスタを採用しています。
誤操作や事故からスピーカーを保護するため、応答速度が極めて速く信頼性の高いプロテクション回路を内蔵しています。
また、リレーに関しても音質への影響を考慮し、特殊構造のリレーを採用しています。
チャンネル間の干渉によるクロストークを改善するため、2系路を独立させた回路構成や、電流の多いパワー回路の電源と電流の少ないプリアンプ回路の電源を切離したりすることで、相互干渉を低減しています。
レコードプレイヤーから送られる小さい信号が、配線の引回しや切換スイッチによって劣化するのを防ぐため、フォノ入力回路を1系統にし、入力端子をイコライザーアンプに直結させています。
これによりシールド線や浮遊容量を小さくすることができ、入力インピーダンスを改善しています。
動的クロストークを改善するため、電源部はプリ・メイン別巻線電源トランス構造となっています。
機種の定格
| 型式 | プリメインアンプ |
| <パワーアンプ部> | |
| 回路方式 | 差動増幅全段直結ピュアコンプリメンタリーOCL回路 |
| ダイナミック出力(IHF) | 140W(70W+70W、8Ω) |
| 定格出力(両ch駆動、正弦波連続出力) | 45W+45W(8Ω、20Hz~20kHz) 55W+55W(4Ω、1kHz) |
| 全高調波歪率(Aux in→SP out) | 0.08%以下(定格出力時) |
| 混変調歪率(60Hz:7kHz=4:1) | 0.1%以下(定格出力時、Aux in→SP out) |
| 出力帯域幅(IHF、両ch駆動) | 5Hz~50kHz |
| 出力インピーダンス | 0.16Ω以下 |
| 出力端子 | スピーカーAorB:4Ω~16Ω スピーカーA+B:8Ω~16Ω ヘッドホン端子 |
| <プリアンプ部> | |
| 入力感度/インピーダンス | Phono:2.5Vrms/50kΩ Tuner、Aux、Tape1、2:150mVrms/85kΩ |
| Phono最大許容入力(Phono→Rec out) | 150mVrms以上(1kHz) |
| 全高調波歪率(1kHz) | Phono→Rec out:0.008%以下(3Vrms出力時) 0.1%以下(最大出力時) |
| RIAA偏差 | 20Hz~20kHz ±0.3dB |
| 出力レベル/インピーダンス | Rec out:150mVrms/50kΩ以上 |
| トーンコントロール | Bass:50Hz ±10dB Treble:20kHz ±10dB |
| <PCC部> | |
| 最大許容入力 | 9Vrms |
| キャンセル後フォノ・クロストーク | 約-40dB |
| 伝送周波数特性 | 10Hz~50kHz +0 -1dB |
| <総合> | |
| 伝送周波数特性時 | 20Hz~20kHz ±0.75dB |
| SN比(IHF、Aネットワーク、入力短絡) | Phono:75dB以上 Tuner、Aux、Tape1、2:95dB以上 |
| クロストーク(Phono→SP out) | -75dB以下(20Hz~1kHz) -56dB以下(20kHz) |
| 電源コンセント | switched:2系統、合計150W unswitched:1系統、100W |
| 電源 | AC100V、50Hz/60Hz |
| 消費電力(電気用品取締法) | 125W |
| 外形寸法 | 幅430x高さ142.5x奥行310mm |
| 重量 | 約10.5kg |
| 付属 | 調整用レコード |