DENON PMA-350Z
¥62,000(1973年頃)
解説
優れた回路技術と高信頼パーツを用いた回路構成によって高音質かを図ったプリメインアンプ。
パワーアンプ部には電気的特性で対称性の高いPNP-NPNペアのダーリントンパワートランジスタ(米国モトローラ社製)を用いたピュアコンプリメンタリー回路と、全段直結のOCL回路から構成されています。
2電源方式のダイレクトカップルで出力コンデンサを用いていないため、出力インピーダンス特性は10kHzまで0.15Ω以下という低出力インピーダンスを実現しています。これにより超低域においてスピーカーの制動能力が悪化しないように配慮しています。
ダーリントンパワートランジスタは放熱効果に優れた大型ラジエータを組み合わせており、さらに温度補償回路で安定化を図っています。これにより長年の使用でも安定した動作が可能となっています。
電源部にはレギュレーションに優れたトランスと無誘導ハイリップル型の大容量コンデンサーを使用しています。
プリアンプ部には厳選された高精度パーツと高耐圧ローノイズトランジスタを使用しており、ダイナミックマージンとSN比の向上を図っています。特にイコライザ部には理想的な回路定数を選定することで精度の高いRIAA偏差を得ています。
トーンコントロール回路はノイズフィギアの良いFETを中間増幅段に用いたNF型トーンコントロール回路を採用しています。これによりフラットポジションでリニアリティに優れた特性を実現しています。さらに、特殊ボリュームを採用することでリスニング条件に合わせた音質変化特性を得ています。このボリュームは11ポジションのクリックストップ式となっています。
2台のテープデッキを接続でき、テープモニター、ダビングスイッチを搭載しています。
ローフィルターとハイフィルターを搭載しています。
オーディオミューティングを搭載しています。
ラウドネスコントロールを搭載しています。
機種の定格
| 型式 | プリメインアンプ |
| <パワーアンプ部> | |
| ミュージックパワー | 70W(8Ω) |
| 定格出力(THD 0.1%以下) | 31W/31W(8Ω、片ch駆動時) 27W+27W(8Ω、両ch駆動時) |
| 全高調波歪率 | 0.1%以下(定格出力時) |
| 混変調歪率 | 0.1%以下(60Hz/7kHz=4/1) |
| 出力帯域幅 | 30Hz~30kHz +0 -1dB(THD 0.1%) |
| 周波数特性 | 8Hz~150kHz ±0.5dB |
| 入力インピーダンス | 90kΩ±10% |
| 入力感度 | 1Vrms/90kΩ(定格出力時) |
| 残留雑音 | 0.5mVrms以下(入力端子短絡) |
| 出力インピーダンス | 0.15Ω以下 |
| <プリアンプ部> | |
| 最大出力 | 4Vrms以上 |
| 全高調波歪率 | 0.1%以下(最大出力時) 0.08%以下(定格出力時) |
| 定格出力 | 1Vrms |
| 入力感度/インピーダンス(20Hz~20kHz) | Phono1/2:2mVrms/60kΩ ±20% Tuner、Aux:100mVrms/100kΩ ±20% Tape PB:320mVrms/100kΩ ±20% |
| 最大許容入力 | Phono1/2:40mVrms(100Hz) 180mVrms(1kHz) 600mVrms(10kHz) |
| RIAA偏差 | ±0.5dB以内(30Hz~15kHz) |
| SN比 | Phono1/2:62dB以上 Tuner、Aux、Tape:73dB以上 |
| オーディオミューティング | -20dB |
| トーンコントロール | Bass:+10dB~-10.5dB(80Hz) Treble:+10dB~-9dB(12kHz) |
| ハイフィルター | 9kHz、12dB/oct |
| ローフィルター | 40Hz、12dB/oct |
| 録音出力/インピーダンス | Tape rec:100mVrms/1kΩ以下 |
| <総合> | |
| 使用半導体 | NPN型トランジスタ:15個 PNP型トランジスタ:4個 FET:2個 ダイオード:10個 バリスタ:2個 |
| ACアウトレット | switched:2系統、250W unswitched:1系統、150W |
| 電源 | AC100V、50Hz/60Hz |
| 消費電力 | 60W(電気用品取締法) |
| 外形寸法 | 幅430x高さ140x奥行350mm |
| 重量 | 10.5kg |
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