
DENON AVC-2890
¥110,000(2004年5月発売)
解説
最新世代のDSPやオートセットアップ機能を搭載したAVアンプ。
サラウンド回路の処理を行うDSPに200MHzのクロック周波数で動作する最新世代の32bitフローティングポイントタイプDSPを搭載しています。
このDSPは処理能力を従来の約2倍に向上しており、サラウンドデコード処理の精度を高めています。
フロント2チャンネル入力にDENON独自の技術であるAL24Processingを採用しています。
96kHz/24bit対応デジタルインターフェースレシーバーを採用しています。
パワーアンプ部には全チャンネル同一レスポンスのディスクリート構成パワーアンプを搭載しています。
電源部には各ブロック毎に巻線をディスクリートで構成したメイントランスとマイコン専用トランスを独立して搭載しています。各回路ブロックごとに電源を分離する事で各回路間の干渉を低減しています。
さらに、高性能整流ダイオードとDENONオリジナルの新開発ブロックコンデンサによって安定した電源供給を実現しています。
オーディオ回路には厳選したグレードの高いパーツを採用しています。
また、ヒートシンクには肉厚のアルミ押出材を採用することで振動の影響を低減しています。
ピュアダイレクトモードを搭載しています。
このモードでは、映像回路のオフ、アナログ再生時はデジタル回路のオフ、表示管のオフを行い、ステレオ音楽再生をより高音質で楽しめます。
オートセットアップ機能とルームEQ(イコライザー)機能を搭載しています。
オートセットアップ機能では付属のマイクを用いて測定したスピーカーとリスニングルームのデータに基づき、スピーカーの初期設定を行います。また、ルームEQ機能では特性データに基づきリスニングルームの周波数特性を最適化します。測定はDENON独自の測定方法を採用しており、約3分で特性測定を行います。測定データは32bit DSPによって演算処理され、分析・補正を行います。
オートセットアップではスピーカー接続、スピーカーサイズ、スピーカーレベル、距離、位相の各種設定を行います。
また、ルームEQではオートまたはマニュアルでの設定が可能となっており、オート設定時は8バンドのパラメトリック・イコライザーで補正を行い、1回の測定で3パターン(Normal、Front、Flat)のイコライジングカーブを設定します。マニュアル設定時は8バンドのグラフィックイコライザーで1パターンの設定が可能です。また、これらのメモリーされた補正パターンは各サラウンドモード毎でもアサインでき、ソースに最適な視聴環境で楽しめます。
ルームEQのNormalパターンでは全てのスピーカーの周波数特性を一般的なサラウンドシステムに適した特性に調整します。Frontパターンでは各スピーカーの特性をフロントスピーカーの特性に合わせます。Flatパターンでは全てのスピーカーの周波数特性を均一にします。これはITU-Rスピーカーセッティングのような音楽再生に適します。
100MHzまでの帯域をスイッチング可能なHD対応(480p/720p/1080i)のコンポーネント入出力を搭載しています。
また、ビデオコンバージョン機能を搭載しており、S映像やコンポジット映像入力端子から接続した信号を変換し、コンポーネント映像端子から出力する事ができます。
ビデオコンバージョン機能はコンポジット信号からSビデオ信号やコンポーネント信号へのアップコンバージョンや、Sビデオ信号からコンポジット信号へのダウンコンバージョンも可能です。
全チャンネルに可変ゲインボリュームを採用しています。
この方式では出力レベルに応じてプリアンプのゲインを可変する事で、実使用領域でのS/Nを大幅に改善しています。可変幅は-80dB~+18dBの範囲で0.5dBステップで行えます。
フロントパネルには大型の表示管を用いた新デザインを採用しています。
表示管では入力された信号チャンネル数と再生するチャンネル数を常時表示し、動作状態等の文字情報も2行で表示する事で情報量を増やすとともに視認性向上を図っています。また、設定中はオンスクリーンディスプレイ画面に加えて表示管にも設定内容が表示されるため、モニター未接続でも設定が可能となっています。
DTS-ES、DTS96/24、Dolby Digital EXに加え、Dolby Pro LogicIIxなどの各種最新フォーマットにも対応しています。
サブウーファーのクロスオーバー周波数を可変できます。
ミューティングレベルの設定を3段階で切換できます。
主電源ON/OFF用とON/Stanby用でそれぞれスイッチを独立して装備しています。
入力された信号に最適なサラウンドモードに自動設定するオートサラウンドモードを搭載しています。
オーディオディレイ機能を搭載しています。
外部での映像信号の処理(ラインダブラ等)を行った際に発生する音声と映像のズレを補正できます(最大6フレーム分)。
アナログ8ch外部入力端子を搭載しています。
オンスクリーンディスプレイ機能を搭載しています。
ワイヤレスリモコンが付属しています。
機種の定格
型式 | AVアンプ |
対応フォーマット | dts-ESデコーダー dtsデコーダー dts 96/24デコーダー ドルビーデジタルEXデコーダー ドルビーデジタルデコーダー ドルビープロロジックIIxデコーダー AACレコーダー |
サラウンドモード | 10通り スーパースタジアム ロックアリーナ ジャズクラブ クラシックコンサート ビデオゲーム マトリクス モノムービー バーチャルサラウンド ワイドスクリーン 5ch/7chステレオ |
サブウーファークロスオーバー周波数 | 40、60、80、100、120、150、200、250Hz |
ミューティングレベル | ∞、-40dB、-20dB |
オーディオ入出力 | オーディオ入力端子:11系統 8ch外部入力:1系統 光デジタル入力:5系統 同軸デジタル入力:2系統 7.1chプリアウト:1系統 レックアウト:3系統 光デジタル出力:2系統 |
ビデオ入出力 | コンポジット:7系統 S端子:7系統 コンポーネント入力:3系統(RCAx1、D4端子x2) コンポジット出力:3系統 Sビデオ出力:3系統 コンポーネント出力:2系統(RCAx1、D4端子x1、RCAとD端子の同時出力不可) |
コントロール端子 | RC-232C:1系統 トリガー出力:2系統 |
<オーディオ部> | |
定格出力 | フロント:100W+100W(8Ω) センター:100W(8Ω) サラウンド:100W+100W(8Ω) サラウンドバック:100W+100W(8Ω) |
実用最大出力(EIAJ) | フロント:150W+150W(6Ω) センター:150W(6Ω) サラウンド:150W+150W(6Ω) サラウンドバック:150W+150W(6Ω) |
入力感度/インピーダンス | Line:200mV/47kΩ Phono:2.5mV |
S/N比 | 102dB(Tone defeat on時) 74dB(JIS-A、5mV入力時、Rec out) |
周波数特性 | 10Hz~100kHz +0 -3dB(Tone defeat on時) |
RIAA偏差 | Phono:20Hz~20kHz ±1dB |
歪率 | 0.03%(1kHz、3V出力時) |
定格出力/最大出力 | Phono:150mV/8V(Rec out) |
<ビデオ部> | |
標準映像端子 | 入出力レベル/インピーダンス:1Vp-p/75Ω 周波数特性:5Hz~10MHz 0 -3dB |
S映像端子 | 入出力レベル/インピーダンス Y:1Vp-p/75Ω C:0.286Vp-p/75Ω 周波数特性:5Hz~10MHz 0 -3dB |
コンポーネント端子 | 入出力レベル/インピーダンス Y:1Vp-p/75Ω Pb/Cb:0.7Vp-p/75Ω Pr/Cr:0.7Vp-p/75Ω 周波数特性:DC~100MHz 0 -3dB |
<総合> | |
消費電力 | 260W 1W未満(スタンバイ時) |
最大外形寸法 | 幅434x高さ171x奥行416mm |
重量 | 13.5kg |
付属 | ワイヤレスリモコン RC-976 マイク |