DAIKEN CRAFT-α9000
¥700,000(1台、1987年発売)
解説
αウッド・ダイアフラムを用いた平面型スピーカーシステム。
CRAFT-α9000は、中部コーン製作所と京都大学の木材研究所で共同研究したスピーカーで大建工業が販売を行っていました。
低域と中域にはαウッド・ダイアフラムを用いた平面型ユニットを搭載しています。
αウッド・ダイアフラムはアセチル化処理が施されたシトカスプルースにカーボンファイバークロスを挟み込んだ3層構造となっています。アセチル化処理では、木材の主成分である親水性水酸基を無水酢酸でアセチル化することで木材を科学的に改善しており、寸法安定性や経時変化、剛性、腐食性を向上させています。また、ピアノ響板用にも使用されているシトカスプルースには樹高100m直径2mほどもある大木から幾らも得られない最上質部分を厳選して使用しています。
また、ウーファーユニットにはφ180mm、15,000gaussのマグネットを用いた大型磁気回路を搭載しています。
高域にはリボン型トゥイーターを搭載しており、各ユニットを同一平面状に揃えることで音波伝送のズレを追放しています。
エンクロージャーにはピアノ1台分を超すシトカスプルースの無垢材を使用しています。
このエンクロージャーは、バッフルを振動させることで豊かな響きを得るために高剛性アルミフレームを立てた内部構造を採用しており、各ユニットは独立したアルミフレームに固定されています。また、無垢材を用いたシトカスプルース製バッフルの裏面には響棒を取り付け、ピアノの響板と同じように音を響かせるよう設計されています。
木目を生かした高級ウレタン仕上げが施されています。
機種の定格
方式 | 3ウェイ・3スピーカー・密閉型バッフル振動方式・フロア型 |
使用ユニット | 低域用:平面型 中域用:平面型 高域用:リボン型 |
周波数特性 | 27Hz~40kHz |
インピーダンス | 8Ω |
許容入力 | 150W |
出力音圧レベル | 88dB/W/m |
クロスオーバー周波数 | 600Hz、6kHz |
仕上げ | シトカスプルース無垢材に塗装仕上げ |
外形寸法 | 幅900x高さ1,250x奥行350mm(脚部含む) |
重量 | 70kg |