COUNTERPOINT SA-4
¥1,000,000(1台、1984年発売)
¥900,000(1台、年代不明)
解説
最新のエレクトロ技術を投入して開発された管球式モノラルパワーアンプ。
SA-4は一般的な管球式パワーアンプで用いられているアウトプットトランスを搭載していないOTL(アウトプットトランスレス)パワーアンプとなっています。
OTLアンプには、1電源のSEPP型とSRPP型、正負2電源を供給するSEPP型、さらに出力コンデンサーを省略し正負2電源を供給して中点をゼロ電位に保つOCL(アウトプット・コンデンサー・レス)タイプがあります。SA-4では、出力管とスピーカーをダイレクトカップリングしたOCL構成を採用しており、アウトプットトランスだけでなく出力コンデンサも搭載していません。
これにより、アウトプットトランスによる捲線抵抗や漏洩インダクタンス、捲線の浮遊容量などの悪影響を排除しています。
出力コンデンサに代ってスピーカーにDC成分が流れ込むのを防ぐため、SA-4独自のサーボアンプシステムを搭載しています。これは、ICが記憶した30mV~90mVの許容レベルを超えてDCが流れた場合に、このサーボアンプが動作して瞬時にSA-4とスピーカーを遮断するというもので、スピーカーの破損を未然に防止しています。
16Hz以下をカットするコンデンサーをカップリングした補助系統も搭載しています。
出力段は8本の6LF6で構成されています。
電源部には1kWを安定供給できる強力電源を搭載しています。
フロントパネルには、バイアス調整用の電流計及びメーターセレクター、半固定トリマーポテンションメーターを搭載しており、各出力管の電流バイアスやアイドル電流のチェックが行えます。
シルバーモデルの他にブラックモデルもありました。
機種の定格
型式 | 管球式モノラルパワーアンプ |
出力 | 140W(8Ω) 280W(16Ω) |
周波数帯域幅 | 0.1Hz~50kHz |
歪率 | 0.1%以下(最大出力時) 0.02%(20W出力時) |
使用真空管 | ECC83 6LF6x8 6FS5x2 |
電源電圧 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 200W(通常使用時) |
外形寸法 | 幅480x高さ170x奥行480mm |
重量 | 26kg |