CORAL CX-5
¥42,000(1台、1976年頃)
解説
左右対称設計を採用した3ウェイスピーカーシステム。
低域には25cmコーン型ウーファーを搭載しています。
このユニットの振動板には二層構造のピュアディアルコーン紙を採用しています。これは、北欧産パルプを新方式タイムラグシステムによって漉き上げ、表面に特殊なハードネス処理が施されたもので、強靭さと最適な内部損失を獲得しています。また、ロングボイスコイルを採用することで大振幅時においても優れた直線性を獲得しています。
フレームにはアルミダイカストフレームを採用しており、共振を防いでいます。
中域にはセミハードタイプの5cmドーム型スコーカーを搭載しています。
このユニットの振動板は、素材の表面にアコースティックダンプを二重に施した後、ダイレクト成型することで、優れた耐候性と耐老化性を獲得するとともに、ソフトドームとハードドームの良さを両立させています。
ボイスコイルには優れた伝搬特性を示すメタルボビン方式を採用し、CCAWを巻く事で、ボイスコイルからダイアフラムへの振動伝達能力を大きく改善しています。
高域には1.7cmハードドーム型トゥイーターを搭載しています。
振動板には厚さ70ミクロンの高分子素材をベースにアルミメタライズドされたアルミダインダイアフラムを採用しています。CCAWボイスコイルと相まって高能率と優れた過渡特性を実現しています。
振動板の前面には新開発のプロテクティブイコライザーを採用しており、音波の回折や反射に対して優れた物理特性を示すとともに、位相干渉の無い音質を実現しています。
ネットワーク部には優れた位相特性と過渡特性をもつ新回路(Pat.P.)を採用しています。
ウーファー回路には透磁率の高い大型ラミネートコアを用いたチョークコイルを使用し、スコーカーとトゥイーターの各回路には大電流用高級MFコンデンサーを採用することで、低歪率、低損失を実現しています。
中域と高域用に独立した連続可変式レベルコントロールを搭載しています。
エンクロージャーには左右対称設計を採用しており、ユニット配置を対称にすることで定位を改善しています。
また、素材には音響機器用の高密度パーティクルボードを使用した上で、振動現象や接合方法を総合的に実験して決定した補強が施されています。そして内部には吸音特性の異なるテトロンウール、エステルウール混紡綿、軟質フェルトの3種類の吸音材を充填し、広い周波数にわたり高い吸音効果を得ています。
外観はロイヤルチェリーの天然木突き板を採用し、硬質ポリウレタン仕上げが施されています。
機種の定格
方式 | 3ウェイ・3スピーカー・密閉方式・ブックシェルフ型 |
使用ユニット | 低域用:25cmコーン型 中域用:5cmドーム型 高域用:1.7cmドーム型 |
再生周波数帯域 | 40Hz~25kHz |
インピーダンス | 8Ω |
プログラムソース入力 | 60W |
クロスオーバー周波数 | 900Hz、7kHz |
出力音圧レベル | 92dB/W/m |
外形寸法 | 幅325x高さ560x奥行315mm |
重量 | 15kg |