CORAL BX-multi1500
¥55,400(1台、1970年5月発売)
解説
ハイパワーシリーズの改良型にあたるマルチハイパワーシリーズの最上位モデルにあたる6ウェイスピーカーシステム。
低域には38cmコーン型ウーファーを搭載しています。
大型マグネットによる磁気回路と100φの大口径ボイスコイルを採用しており、コーラル独自のロングトラベルボイスコイルとスカイバーエッジの使用と相まって大入力・高能率・低fo化を図っています。
中低域には16cmコーン型スコーカーを搭載し、中域には13cmコーン型スコーカーを搭載しています。
これらのユニットにはスーパージュラルミン製のドームラジエーターを採用しており、中域から高域へのつながりを改善しています。また、新開発のダンパーによって適正な制動を加えることでよりフラットな周波数特性を実現しています。
フレーム部には完全密閉構造を採用しており、ウーファーの背圧による悪影響を排除しています。
中高域にはホーン型スコーカーを搭載しています。
ホーンスコーカーはBX-700・BX-710に用いられたもので、フィルムダイアフラムを採用しています。
高域には9cmコーン型ツィーターを搭載しています。
強力な磁気回路とアルミ線を用いた軽量大口径ボイスコイルによって大入力化・高能率化を図っています。
超高域にはホーン型ツィーターを2個搭載しています。
振動板にはフィルムダイアフラムを採用しており、振動系の軽量化によって25kHzの高域再生を可能にしています。
レベルコントロールを搭載しており、中域と高域をそれぞれ独立して調整できます。
エンクロージャーにはバスレフ方式を採用しています。
外観はウォルナットのポリウレタン仕上げが施されており、前面グリルには手仕上げの組格子とアルミサッシを配したサランネットのリバーシブルグリルを採用しています。
通常の入力端子の他に低域・中域(中低域・中高域)・高域(高域・超高域)の各帯域ごとに独立した入力端子を搭載しており、チャンネルディバイダーとアンプを用意することでマルチアンプ駆動が可能です。
また、全帯域の入力にはプラグとのワンコネクションで簡単に接続できるジャックも備えています。
機種の定格
方式 | 6ウェイ・7スピーカー・バスレフ方式・ブックシェルフ型 | ||
使用ユニット | 低域用:38cmコーン型 中低域用:16cmコーン型 中域用:12cmコーン型 中高域用:ホーン型 高域用:9cmコーン型 超高域用:ホーン型x2 |
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インピーダンス | 8Ω | ||
再生周波数帯域 | 20Hz~25kHz | ||
最大入力 | 150W(ミュージック) | ||
クロスオーバー周波数 | 800Hz、1kHz、2kHz、5kHz、10kHz | ||
出力音圧レベル | 102dB/W | ||
外形寸法 | 幅497x高さ697x奥行395mm | ||
重量 | 38kg | ||
マルチアンプ駆動時の各帯域 | |||
低域 | 中域 | 高域 | |
周波数特性 | 20Hz~2.5kHz | 700Hz~10kHz | 4kHz~25kHz |
使用周波数帯域 | 20Hz~1.5kHz | 800Hz~10kHz | 6kHz~25kHz |
インピーダンス | 8Ω | ||
遮断減衰度 | 12dB/oct以上 | ||
クロスオーバー周波数 | 低域~中域:800Hz~1kHz 中域~高域:6kHz~10kHz |
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アンプ出力 | 120W | 80W | 40W |
組合せアンプ出力 | 15W~120W | 10W~80W | 5W~40W |