
Cello R-DAC
¥1,950,000(1997年頃)
解説
チェロ独自の音楽美意識を継承したリファレンスD/Aコンバーター。
R-DACでは、従来の高級D/Aコンバーターのように音質基準をアナログディスクやアナログマスターテープの音に求めず、録音される以前の生の演奏音を基準として音質を磨き上げています。
これを実現するためチェロ・レコーディング・システムにて音楽家の演奏を録音し、即座にこれをR-DACで再生することで演奏家の生音との比較試聴を行って音質を練り上げています。録音の技術や室内の物理的特性、エンジニア自身の心理的、精神的なコンディションを全く同じ条件にして音質評価を行うこの方式によって理想的な音質チューニングを行っています。
デジタルフィルターには8倍オーバーサンプリング方式を採用しています。
フィルター回路にはアンチ・イメージング・フィルターを採用しており、ロールオフの発生を避け、通常デジタルフィルターが原因で起こる高周波での位相歪みを抑えています。
フル20ビットの高分解能により、全帯域に渡って高品位な再生音を得ています。
アナログ回路にはチェロのオーディオスイートプリアンプにも搭載されたプレミアムアウトプットモジュールであるP301を採用しています。
このモジュールは回路の相互干渉を排除するディスクリート構成とし、片チャンネル当たり2つのモジュールを使用しています。これによりデュアルアンプと同様の位相管理をして出力に導かれます。
またアナログ出力ゲインは後面のトリムポットで可変でき、内蔵されているテストトーンで左右のバランスを調整できます。
アポジーエレクトロニクスが開発したUV-22(TM REG)スーパーCDエンコーディングシステムに対応しています。
このシステムは16ビットの通常フォーマットによるCDの再生においても小レベルの音楽信号の情報量を豊かにし、繊細なニュアンスを伝えることを可能にしています。
6系統のデジタル入力を備えており、様々な機器との接続に対応しています。
入力端子はXLR端子によるAES/EBU入力が4系統、RCA端子によるSPDIF入力が2系統となっており、いずれも金メッキが施されています。
出力端子は同時使用が可能な3系統を備えています。
端子はバランス端子としてフィッシャーコネクター、XLR、アンバランス端子としてRCAをそれぞれ金メッキを施して装備しています。
機種の定格
型式 | D/Aコンバーター |
入力サンプリング周波数 | 48kHz、44.1kHz、32kHz |
方式 | 20ビット8倍オーバーサンプリング |
アナログ出力 | 3系統(+20dBuバランス、+14dBuアンバランス、レベル調整可能) XLRバランス:1系統 フィッシャーバランス:1系統 RCAアンバランス:1系統 |
デジタル入力 | 6系統 AES/EBU:XLR 4系統 SPDIF:RCA 2系統 |
外形寸法 | 幅485x高さ100x奥行313mm |
重量 | 6.0kg |