CEC FR-160
¥18,500(1961年頃)
解説
4種類の回転数が選べるターンテーブル。
駆動モーターには4極インダクションモーターを採用しています。
このモーターは特にプロフェッショナル用として設計されたもので、回転ムラや振動を徹底的に減少させています。
ローターはダイナミックバランシングマシンによって厳重にマイクロバランスを取ってあり、さらにモーターはセットアップ前に振動量検出機によって検査が行われています。
モーターはクッションゴムを使用することでパネルと機械的に絶縁してあります。
ターンテーブルはラウタル系の軽合金鋳物を採用しており、特にリムに重量を持たせた上で精密加工が施されています。
主軸には特殊鋼を焼入れ後に研磨仕上げを施して採用しています。また、最下端は鋼球と焼入鋼板スラストによる一点支持方式を用いています。
軸受には高級砲金材を精密加工の上、ラップ仕上げを施してあるため、スムーズな回転を実現しています。
さらに軸受上部に注油孔が設けられています。
速度切替にはCEC独特のスクリューカムによる単一ノブ回転方式を採用しています。
アイドラには最適硬度のネオプレーンゴムを成型後に研磨仕上げを施して採用しています。
停止位置ではターンテーブル及びモータープーリーからアイドラーが完全に離脱するようになっています。
速度微調整機構を搭載しており、電源周波数や電圧の変動によって定格回転数が得られないに微調整ツマミを操作することで正しい回転数に補正することができます。
停止位置ではマイクロスイッチにじょってモーターの電源をOFFにします。
スイッチはベークケースに密封されており、銀接点による速断機構を持っています。
モーター回路をON-OFFする際にスピーカーより出るシャットオフノイズを消すため、RCネットワークを搭載しています。
厚み10mmのパネルには軽合金を使用しています。
FR-160は50Hz用と60Hz用が区別されており、各周波数毎にプーリーを取り付けた状態で厳密にバランスが取られています。また、起動用コンデンサーの容量も異なっています。
機種の定格
型式 | ターンテーブル |
駆動方式 | アイドラードライブ |
モーター | 4極インダクションモーター |
回転数 | 16 2/3、33・1/3、45、78rpm |
スピード微調整 | ±6% |
ターンテーブル | 30cm軽合金製、1.8kg |
ワウ | 0.2%以下 |
ランブル | 40dB未満 |
電源電圧 | AC80V~110V、50Hzまたは60Hz |
定格電力 | 15VA |
外形寸法 | 幅356x奥行344mm 取付台上:50mm 取付台下:98mm |
重量 | 6.3kg |