CEC DX71
¥250,000(1998年発売)
解説
カルロス・カンダイアス氏が設計したDAコンバーター。
デジタル入力はAEX/EBU(XLR)、COAX(RCA)、TOS、CECスーパーリンクを搭載しています。入力は4系統同時接続可能でリモコンでも切替が可能です。
DX71は原理的にゼロクロス歪の発生しないデファインド・カレント・バイアス・タイプの24ビットDACを4基搭載しており、DACユニットは高集積度モジュールで構成されています。また、IVコンバーターはnon-NFBを可能にした特殊回路を採用しており、クロック信号がIVコンバーターに負荷をかけない構成となっています。さらに、各段は完全バランス構成のシングルエンドタイプで純A級動作を実現しています。
CECが新たに開発したスーパーリンクを搭載しており、SPDIF方式をエンコードを経由することなくオーディオ・データ・ストリームやクロック・データを分離して伝送し、DACに最も近い最良のポイントでマスタークロックを発生させ、超高速メモリーデバイスを内蔵したデジタル・データ・シンクロナイゼーション回路を搭載して、本質的にジッターをゼロレベルまで低減することに成功しています。
信号をデジタルステージで高精度にバランス化し、24ビットDACを4基搭載した徹底的なパラレル・バランス回路設計により歪率を半減し、信号処理スピードの倍速化を実現しています。
また、シングルエンド純A級プリアンプを搭載しており、パワーアンプの直接駆動が可能です。ボリュームには100ステップの高精度ポテンションメーターを4基搭載し、抵抗値をデジタル・コントロールする事で、スムーズな音量調整を実現しています。
さらに、デジタルフェーズ・インバーター(位相切替)を内蔵しており、海外製アンプとの接続も容易となっています。
通常のFIRデジタル・フィルターに加え、全くリンギングの無い高リニアリティ・フラットフィルターを採用しており、パルシブな波形も時間領域で乱されることなく、自然な音質を得ています。
高品位でダイナミックな再生を得るため、三次のアナログ・ガウス・フィルターを採用しています。
このフィルターは1ステージのアンプのみで構成され、フィルター特性は制振性に優れ、フィルターリンギングを発生しません。
電源部は、デジタル部とアナログ部が完全に分離独立し、さらにアナログ部は左右も分離させています。
さらに、130,000μFの大容量コンデンサーを搭載し、また供給スピードがトランスやコンデンサーの性能に左右されな独自の新設計タイムコンスタントアンプを採用することで、電源部のハイスピード化とノイズレベルの低減を図っています。
また、デジタル及びアナログの各段にタイムコンスタントアンプを独立搭載しており、その容量は周波数変動の無い超低ESRで、理論値1,000,000μF以上を実現しています。
機種の定格
型式 | D/Aコンバーター |
デジタル入力 | コアキシャル(同軸)、オプティカル(光)、AES/EBU(XLR) CECスーパーリンク(D-sub 9ピン) |
オーディオ出力 | バランス型(XLR):2系統 アンバランス型(RCA):2系統(固定出力及び可変出力) |
DAC | 24bit、32kHz~100kHz対応 |
外形寸法 | 幅435x高さ105x奥行310mm |
重量 | 10kg |
付属 | CECスーパーリンク・ケーブル リモコン |