CANTON CT120
¥470,000(1台、1988年発売)
解説
フロア型スピーカーシステムCTシリーズの最上位モデル。
低域には31cmコーン型ウーファーを搭載しています。
このユニットのフレームにはアルミダイキャストを採用しており、大振幅再生時の音質改善を図っています。また、ダンパーには最適コンプライアンスを備えた波型ダンパーを採用しており、コーン振幅のリニアリティが大幅に向上しています。
ボイスコイルボビンには放熱効果に優れたアルミを使用し、さらにボビンに放熱孔を設けることによって250℃までの温度上昇に耐えられるようにしています。
コーン紙にはダンプ効果の優れた素材を採用しており、再生音のカラーレーションの原因となる分割振動を排除しています。また、エッジには徹底的に吟味した素材と構造を採用しており、不要共振を抑えると共にコーンの安定性向上を図っています。
中低域には20cmコーン型ミッドバスを搭載しています。
ミッドバスは後面エンクロージャーを設けることでウーファーとの相互干渉を排除しています。また、エンクロージャー内のダンプ材と特殊コーティング・コーン紙によってリニアリティやトランジェント特性を改善しています。
中域には3.8cmアルミドーム型スコーカーを搭載しています。
高域には2.5cmチタンドーム型トゥイーターを搭載しています。
振動板には軽量・高剛性の25μ厚チタン振動板を採用しています。また、ボビン一体型の採用によって耐入力及び加工精度が大幅に向上しています。また、振動板とヨークおよび振動板とディフューザーに特殊ダンプ構造を採用しており、チタンの有害共振を排除しています。
ネットワーク部には誤差の少ないパーツを使用しており、より正確なクロスオーバー周波数を実現しています。さらに空芯またはフェライトコアコイルなどのパーツを基板上に余裕をもってレイアウトすることによってパーツ相互間の影響を排除しています。
スピーカーターミナルには太さ6mm2のスピーカーケーブルに対応した大型端子を採用しています。
エンクロージャーには42mm厚の高密度パーティクルボードを使用しています。このパーティクルボードは両面を突き板貼りにすることでボードの変形を追放しています。また、ラウンドコーナーには最高級のツキ板材を使用しています。
フロントバッフルにはフェルトが貼られており、トゥイーターの反射音を吸収することで音質改善を図っています。
外観はマホガニーとピアノラッカー仕上げの2種類があります。
機種の定格
方式 | 4ウェイ・4スピーカー・バスレフ方式・トールボーイ型 |
使用ユニット | 低域用:31cmコーン型 中低域用:20cmコーン型 中域用:3.8cmドーム型 高域用:2.5cmドーム型 |
許容入力 | 200W(連続) 350W(最大) |
公称インピーダンス | 4Ω |
出力音圧レベル | 95.2dB |
周波数特性 | 18Hz~30kHz |
クロスオーバー周波数 | 250Hz、1.1kHz、4.6kHz |
外形寸法 | 幅360x高さ1,200x奥行397mm |
重量 | 50kg |