
B&W Nautilus 800
¥3,000,000(2台1組、2001年11月発売)
解説
創立35周年記念モデルであったSignature 800のスタンダード・バージョンとして発売されたフロア型スピーカーシステム。
低域には25cmペーパー/ケブラー・コーン型ウーファーを2個搭載しています。
このユニットは、N801の380mmユニットと同じスケールの駆動系(ボイスコイル・マグネット・アッセンブリー)を有しており、ユニット2個でN801の38cmユニットとほぼ同じ有効振動板面積となっており、同じストロークを2倍の磁気エネルギーでドライブしています。また、2倍の熱的パワーハンドリングや、小口径化によるコーン強度向上などにより、ハイスピードでタイトな低音を実現してます。
銅被覆ポールピースを採用しており、高調波歪を低減するとともにミッドレンジとの音のつながりを向上しています。
中域には16cm口径のウォーブンケブラー・ファイバーコーンFSTミッドレンジを搭載しています。
このユニットは磁気回路に高磁力の特大ネオジウム(NdFeB)マグネットを採用しており、磁気回路外径のスリム化で背面反射を低減しています。また、極厚プレートやショート・ボイスコイルを採用しており、ボイスコイル巻幅に対して極端に厚いプレートとすることで、大音量時の歪低減やボイスコイル磁界による変調を低減しています。
さらに、アルミニウムブロック削り出しフェイジング・プラグを搭載しており、高イナーシャで共振を排除しています。
高域にはNautilusチューブ付きの2.5cmドーム型トゥイーターを搭載しています。
このユニットには王冠型アルミニウム・ボイスコイルボビンを採用しており、ボイスコイルボビンとドームの接合強度アップを図ることで高域共振周波数の拡大を図っています。
また、銅よりもさらに電気抵抗の低い銀をポールピースのキャップに用いており、ボイスコイルのインダクタンス分を超高域にも及んで抑圧し、超高域再生限界を拡大するとともに高調波歪を低減しています。
ネットワーク部は脚部のアルミダイカストベースの中に収納されており、キャビネット内音圧の影響を排除しています。
また、クロスオーバー・パーツには新開発のものを採用しており、最高品質のポリプロピレン・フィルム・コンデンサーと磁気飽和の無い空芯コイルを全てのリアクタンス・パーツに採用しています。
低音用に高ゲージ・ケーブルを採用しており、ケーブルの直流抵抗を下げることによってアンプによるダンピングを改善しています。
スピーカー端子にはWBT 072ターミナルを採用しており、スペード端子とバナナ端子それぞれに専用のスクリューキャップがあり、強固にロックが可能です。また、高信頼パラジウム・メッキ処理が施されています。
さらに、バイワイヤ用の端子を搭載しています。
エンクロージャーの内部にはマトリクス構造を採用しています。また、キャビネット・トップにはコノリーレザー張り仕上げが施されています。外観は天然木の突き板仕上げとなっており、チェリー、レッドチェリー、ブラックアッシュの3色のカラーバリエーションがありました。
台座はアルミダイカスト製となっており、ポールスライダーを装備しています。
また、そのまま付け替えが可能なスパイクキットが付属しています。
機種の定格
方式 | 3ウェイ・4スピーカー・バスレフ方式・フロア型 |
ユニット | 低域用:25cmコーン型x2 中域用:16cmコーン型 高域用:2.5cmドーム型 |
周波数特性 | 25Hz~50kHz -6dB |
周波数レスポンス | 32Hz~42kHz -3dB |
出力音圧レベル | 91dB/2.83V/m |
公称インピーダンス | 8Ω(最低3.0Ω) |
クロスオーバー周波数 | 350Hz、4kHz |
推奨パワーアンプ出力 | 50W~1,000W |
外形寸法 | 幅450x高さ1,197x奥行645mm |
重量 | 125kg |