
Bow Technologies ZZ-One
¥460,000(1995年9月発売)
¥520,000(価格改定後、2000年頃?)
解説
シンプルさを追求したデュアルモノラル構成のインテグレーテッドアンプ。
回路構成をデュアルモノラル構成とするとともに、電源部のトロイダルトランスを左右チャンネルそれぞれに配置した構成とする事でチャンネルセパレーションの徹底を図っています。
電源部には高速で低インピーダンスの電解コンデンサーとリカバリーに優れた整流器を使用しており、高級ポリプロピレンコンデンサーでバイパスした高効率設計となっています。
増幅部のフロントエンドには厳密な特性マッチングをとったローノイズJ-FETトランジスタと高電圧・高速バイポーラトランジスタをカスコード接続にて使用しており、一定の電圧で安定に動作させることで高速な電圧増幅を行っています。次段にはパワーMOS-FETとカップリングし、ソースフォロワーとしてユニティゲインのみの増幅を行うバッファーブロックを備えています。そして出力段はシングルプッシュプルMOS-FETで構成されています。
さらにNFBを用いないノンNFB構成によってよりピュアな再現性を追求しています。ボウ・テクノロジーズでは、ミリタリー用を含むパーツの厳選と入念なハンドクラフトによって各素子と各回路のリニアリティを万全に確保する事でNFBを排除しています。
アンプ部の保護回路は過電流と、過熱を検知する温度センサーのみとする事で、音質阻害要因を排除しています。
フロントパネルにはゴールド仕上げの入力セレクターとボリュームコントロール、モニター/エキスパンド/スタンバイのプッシュボタン3個のみ配置されたシンプルな構成となっています。
入力ソース等の表示はブラック・アクリルの内部で点灯するデザインとなっています。
エキスパンド機能を搭載しており、プッシュボタンで2種類の入力ゲインを選択できます。
通常はエキスパンドボタンをONに設定すてアンプのフルゲインを使用します。また、小レベルでの再生時にもきめ細かく音量をコントロールした場合はoffに設定します。off時は通常より約15dB低いゲイン設定となります。また、接続するソースのゲインに応じて切換る事で常にボリューム素子の最良の部分を使って音量調整が行えるため、より優れた音質と分解能を維持できます。
通常のアンプでは音量調整用のボリュームを信号経路に直接組み込んでいますが、この場合極めて高価なボリューム素子が必要となります。ZZ-Oneではボリュームをグランドに接続したパッシブな可変抵抗として使用しており、その役割をアッテネーションのみに限定する事により、素子の品質が音質に影響する問題を解決しています。
機種の定格
型式 | プリメインアンプ |
実効出力 | 75W+75W(8Ω、20Hz~20kHz) |
入力感度 | 0.5V |
入力インピーダンス | 3.4kΩ |
出力インピーダンス | 2.5Ω |
歪率 | 0.5%イカ |
帯域幅 | 3Hz~50kHz -3dB |
SN比 | 110dB(A-WTD) |
スルーレート | 10V/μs |
立ち上がり時間 | 7μs |
チャンネルバランス | 0.5dB以内 |
消費電力 | 500W(最大) 50W(アイドリング時) |
外形寸法 | 幅430x高さ80x奥行390mm |
重量 | 16kg |