
Bow Technologies WAZOO
¥350,000(1997年発売)
解説
シンプルな回路設計を採用したインテグレーテッドアンプ。
WAZOOのモデル名は設計者ポー・クリステンセンのフェイバリットアーティストであるフランク・ザッパの1972年のアルバム"The
Grand Wazoo"から採られたものです。Wazooとは大きくてプリミティブな、しかし効果的なメガホンを意味しています。
出力回路には高効率MOS-FETのペアを用いたシングルプッシュプル構成を採用しています。
シングルプッシュプル動作によるシンプルな設計とすることで、多数の素子を用いるパラレル構成では避けられない素子のマッチングの問題や、アンプの反応がスローダウンしてダイナミズムや純度が失われるといった問題を解消しています。
また、入力段から出力段に至るまでアクティブコンポーネントの数を必要最小限に抑えつつNFBを排することで、ダイナミックで自然な特性を実現しています。
電源部は大型トランスを用いた構成となっており、2次側以降を全て左右チャンネル独立としています。
回路基板は105μm銅レイヤーを備えたタイプとなっています。
さらに、WIMAポリプロピレン・キャパシター、ELMAセレクター・スイッチ、ローダーシュタイン・カーボン皮膜抵抗、ローノイズ/ソフトリカバリーダイオード、WBTコネクターなどのコストとパフォーマンスのバランスを追求したオーディオ専用パーツを採用しています。
ボリュームにはモータードライブが可能なものを採用しており、別売りオプションのリモートコントローラーによって音量調整のみが行えるよう設計されています。
シャーシは総アルミニウム製となっており、スチールシャーシで避けられない帯磁による音質の劣化を防止しています。
フロントパネル部はシャーシからアイソレートされたデザインとなっており、入力セレクターとボリュームのノブ、モニターとスタンバイのスイッチだけを備えたシンプルなレイアウトとなっています。
機種の定格
型式 | プリメインアンプ |
実効出力 | 50W+50W(8Ω、20Hz~20kHz) 90W+90W(4Ω、20Hz~20kHz) |
入力感度 | 0.5V |
歪率 | 0.5%以下 |
帯域幅 | 2Hz~200kHz -3dB |
SN比 | 110dB(A-WTD) |
チャンネルバランス | 0.3dB以内 |
消費電力 | 500W(最大) 70W(アイドリング時) |
外形寸法 | 幅434x高さ140x奥行410mm |
重量 | 20kg |