
Bow Technologies WALRUS
¥760,000(2000年頃)
解説
強力な電源部とデュアルモノラルコンストラクションを採用したステレオパワーアンプ。
アンプ回路の電圧段にはJFET/BJTカスコード、高効率カレントミラー構成シングル増幅を採用しており、高サプライ電圧で動作させることで真空管方式に近いシンプルな設計となっています。また、ドライバー段もシングルMOS-FETによるハイカレントな構成となっています。
出力段はハイパワー/ハイスピードなMOS-FETコンプリメンタリーペア2組で構成されています。
通常の電圧帰還ではなく電流帰還を採用しています。
電流帰還は極めて高速であり、TIM歪などの音質阻害要因を低減し、高域特性を向上できるメリットがあります。
この帰還回路は全体で20dBという最小限の数値に抑えられています。
電源部には350VAトロイダルトランスを各チャンネルのプラス・マイナス電源にそれぞれ1基ずつ、合計4基・1400VAの完全デュアルモノラルコンストラクションとなっています。
パーツにも厳選したものを採用しており、Wimaポリプロピレンキャパシターや低ESR電解コンデンサー、高速/ソフトリバリー整流器を使用しています。
入力はバランス・アンバランスのいずれにも対応しています。
スピーカー出力端子にはWBTコネクターを使用しており、バイワイヤ接続に対応しています。
バイアンプ駆動に便利なスループット出力をバランス・アンバランス各1系統備えています。
リアパネルの主電源をオンにするとフロントパネルのロゴ文字が順次点灯し、全部点灯した時点で動作状態となります。
フロントパネルのロゴであるBOWのOの部分がスタンバイスイッチになっています。
機種の定格
型式 | ステレオパワーアンプ |
実効出力 | 150W+150W(8Ω) 300W+300W(4Ω) |
入力感度 | 2V RMS |
入力インピーダンス | 50kΩ |
出力インピーダンス | 0.1Ω以下 |
歪率 | 0.1% |
出力帯域幅 | 2Hz~300kHz -3dB |
SN比 | 100dB(A-WTD) |
負帰還 | 20dB |
チャンネルバランス | 0.1dB以内 |
消費電力 | 110W(アイドリング時) 1400W(最大出力時) |
外形寸法 | 幅434x高さ160x奥行390mm |
重量 | 33kg |